あらすじ
巧みに言葉を操って、時には商いをし、時には紛争すらも解決する「話術士」。 かつて人間と獣人との戦いに巻き込まれ命を落としかけた青年シン。彼は狐の話術士カズラに助けられ、以来、立派な話術士になるべく彼女と旅を続けていた。 そんなある日、二人は旅先の街の商店で狼の部族の若き族長の少女レアと出会う。大量の武器を買いに来た彼女は部族間の紛争に悩んでおり、シン達はその手助けをすることに決める。だが、その紛争の背後には大きな陰謀が隠されていた! 話術を武器に難局を切り開く、話術士シンと狐の師匠のレトリック・ファンタジー。
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Posted by ブクログ
主人公が用いるのは武術ではなく話術。これまでにない形なので話に引き込まれ、気づいったら時間も忘れて読み進めていました。もしかしたら、読者が作者の話術にはまってしまっているのかもしれません。
Posted by ブクログ
話術とはなんぞや。そんな疑問を持ちながらも読み始めたこの話。私には絶対にできない、言葉を使って、人を動かす者たちの話でした。
師匠と弟子が旅をしながら、あちこちの不和を仲裁してゆく。ロードノベルであり、ビルドゥングロマンであり。好きです、こういう話。
Posted by ブクログ
ふらっと立ち寄った本屋さんでふいに惹かれて購入したこの本、すごく面白かったです!
偶然にもこんな素敵な掘り出し物を見つけて、読んでる間ずっと幸せでした。
なんというか、最近仕事で緊急対応が多くて心が疲れていたから、苦くも優しいファンタジーの世界に随分癒されました。
主人公は、話術士。
ペンでも剣でもなく、言葉を武器に生き抜きます。
舞台は、人と獣人が暮らす4つの大陸からなる世界。
単なるハートウォーミングストーリーじゃなくて、人の醜い部分、暗い部分も描きつつ、希望を持たせてくれることに何より私自身が救われました。
エピローグがまた良くて、思わず何度も読み返しました。あの台詞がほんと秀逸。
たとえ相手を騙すことになっても、それが本当に相手を守るためなら、自分が傷ついてもそれを貫き通す覚悟を持っていたいものですね。
続編も楽しみにしています。
Posted by ブクログ
自分の言葉で他人が傷つくのを知り、
そしてそれ以上に自分自身の心を傷つける
僕が他人を騙し続けて、
いつか世界中のみんなを騙して、
憎しみ合ってる人たちまで騙して、
その先で、
―誰も争わない世界をつくれるかな?
言葉を大切に扱うことに気づかされます。
言葉は武器になる
それは自分にとっても、相手にとっても。
自分の言葉で傷つく人がいることを忘れてはいけない。
けれど、あなたの言葉で救われる人も確かにいることを忘れてはいけない・・・。
Posted by ブクログ
言葉を使って人を操り、すべてをうまく運ぶ事。
師匠に助けられながら一人前になろうとする彼の職場に
ある日やってきたのは獣人の少女。
部族内の話を治めるだけ、だったのが
部族間になり、人と獣人の間になり…。
その間、自分が交渉に入っていいのか、とか
色々考えていますが、当然といえば当然の悩み。
生命がかかったやり取りなど
そうそうする事がない事、ですし。
しかし言葉というものは恐ろしいものです。
そう聞こうと思えば聞こえるし、言われれば
そういう意味にも取れるし…。
深読みしろ、と言われても、即できるわけもなく。
話としては王道な感じです。
そんな事だろうとは思いましたが、最後の狙いまでは
読み切る事もなく。
言われて、そういえばそれがあったな、と。
漁夫の利を狙って、駄目でした? な黒幕でした。
いやでも、あの復讐は恐ろしい…。
この短時間で、よくも考え付いたものです、あの人。
Posted by ブクログ
主人公の職業柄仕方ないんだけど、これは詭弁ココが詭弁と何度も説明が出て来るのが面倒くさい
悪いことした奴は報復を受けるのが当然だと思っているけど、ハンネスは過去の非道がさらりと描かれているので、ラルフと同レベルでは怒れなくて、うわぁあの年から奴隷になるのは大変だろうなぁと逆にちょっと同情してしまった
表紙の岩崎美奈子さんのイラストがどストライク
Posted by ブクログ
僕が他人を騙し続けて、
いつか世界中のみんなを騙して、
憎しみ合ってる人たちまで騙して、
その先で、
―誰も争わない世界をつくれるかな?
319頁、命令者が違うような。