【感想・ネタバレ】[合本版]神曲奏界ポリフォニカ ブラックシリーズ 全14巻のレビュー

あらすじ

事件は巨大な屋敷の一室で起きた。希代の神曲楽士、オゾネ・クデンダルが後頭部を撃たれ、死亡していたのだ。現場が密室だったことから導き出された第一の容疑者は、彼の契約精霊ニウレキナ。状況は決定的で、容疑は揺るがないかに見えた。だが彼女の瞳の奥に、失った契約楽士への愛と絶望を見つけた時、二人の刑事が立ち上がる。小さなマティアと大きなマナガ。ルシャ市警精霊課、黒の二人。罪の涙が流されるとき、ブルースの調べに乗って“黒の精霊”がその羽根を開く! 最高にカッコイイ“黒のポリフォニカ”シリーズ全14巻が合本版で登場! ※電子版は文庫版と一部異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください

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二人の関係性がとても魅力的

ポリフォニカは世界観が良くて全シリーズ好きなのですが、本道の赤と並んで一番好きなのがこの黒。
精霊が存在するというファンタジックな世界で警察官というある種現実味あふれる職業に身をおく二人のコンビが主人公です。

物語の形態としてはミステリー・推理モノに近いのですが、精霊が絡んでくるのでトリックや推理方法なども一味違ったものになっています。
その分本格的な推理小説愛好家の人には受け入れ難い部分はあるかもしれません。
あくまでラノベなのでそういったファンタジックな部分も気にならない、むしろ面白そうと思える人にお勧めです。

主人公コンビ二人の関係性がとても魅力的です。
いわゆる恋愛的なラブラブではない、本当にお互いを大切に想い合っている絆のようなものを強く感じられて心にグッときます。
また中盤で登場する女の子もいいキャラをしており二人との楽しい絡みを見せてくれます。

実は作者の大迫氏ですが、このシリーズの最終巻を刊行した数カ月後に病気でご逝去されています。
初巻から毎巻楽しみに追っていた身としては、病床の身にありながら最後まで書ききってくださったことに深い畏敬の念と感謝の気持ちを感じます。

ぜひ一度手にとって見てほしいです。

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2017年06月13日

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