あらすじ
気弱な同心・立花伊織。与力様に怒られたり、同心仲間に手柄をとられたりしつつも、町を見廻り治安を守る。そしてその傍らには、我が道をゆく息子・巳太郎の姿が。初鰹・七夕・煤払い・雪うさぎ……父ひとり子ひとりの日々を、四季の移ろいとともに描く1冊。
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Posted by ブクログ
弱気の同心と勝手気ままに生きていく息子を描く作品。本当に素晴らしい内容だ。やはりオノナツメさんは、好みの漫画家だと感じた。一筆書きのような軽快なタッチの絵が味わい深い。江戸の季節の移り変わりがさり気なく描かれ、江戸情緒に浸ることができる点も気に入った。蚊帳の中で親子が眠る場面などは、しみじみとした詩情がある。この作品の一番目の魅力は息子の巳太郎で、彼がくりくりした眼でまわりの人や景色を見つめるシーンでは、心がとろけそうになる。手元に置いて繰り返し読み返したい作品だ。
Posted by ブクログ
北町奉行所定廻り同心の立花伊織さんとその息子の巳太郎さんの話なんですが、ガミガミ怒る怖い上役として与力の八木さんという方が出てきます。
漫画ではまだ小さい巳太郎さんに振り回されたりして、なんとなく『こち亀』の大原巡査部長をイメージしてしまいますが、実際の与力は禄高も高く乗馬も許され同心とは明確に身分の差が有ったそうです。
そんなお人に子どもの相手をさせておもちゃの十手や雪うさぎ作らせてしまったり、大量の月見団子を引き受けさせたりとその度伊織さん血の気が引きますが、怒りながらもなんだかんだ言いつつ世話焼いてくれんだな。
厳格な面を表に出しつつ、全ての弱き者、小さき者に対して暖かい心で接する優しい鬼瓦さんです。
描き下ろし、『それから…』のラストで伊織さんのほっぺた摘んでの『馬鹿者が!』
あれは伊織さんじゃなくても泣く。
面白い
さらいや五葉もよかったが、こちはら日常の くすっと笑える
江戸人情が見れます
八木様の若かりし頃も最高。
八木様の義父の 鬼瓦な顔なのに、なにかと伊織を可愛がる姿が本当素敵
イタリア と江戸が多い作家さんですが、江戸ものの方が私は好きかもです
Posted by ブクログ
季節毎の行事に合わせ進む親子の日常。
読んでいてほわっとしてしまう作品。
さらい屋五葉を読んだあとに読み返すと、なんだかんだ巳太郎もへらへらしてる気がする(笑)