あらすじ
気弱な同心・立花伊織。与力様に怒られたり、同心仲間に手柄をとられたりしつつも、町を見廻り治安を守る。そしてその傍らには、我が道をゆく息子・巳太郎の姿が。初鰹・七夕・煤払い・雪うさぎ……父ひとり子ひとりの日々を、四季の移ろいとともに描く1冊。
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Posted by ブクログ
北町奉行所定廻り同心の立花伊織さんとその息子の巳太郎さんの話なんですが、ガミガミ怒る怖い上役として与力の八木さんという方が出てきます。
漫画ではまだ小さい巳太郎さんに振り回されたりして、なんとなく『こち亀』の大原巡査部長をイメージしてしまいますが、実際の与力は禄高も高く乗馬も許され同心とは明確に身分の差が有ったそうです。
そんなお人に子どもの相手をさせておもちゃの十手や雪うさぎ作らせてしまったり、大量の月見団子を引き受けさせたりとその度伊織さん血の気が引きますが、怒りながらもなんだかんだ言いつつ世話焼いてくれんだな。
厳格な面を表に出しつつ、全ての弱き者、小さき者に対して暖かい心で接する優しい鬼瓦さんです。
描き下ろし、『それから…』のラストで伊織さんのほっぺた摘んでの『馬鹿者が!』
あれは伊織さんじゃなくても泣く。