あらすじ
最強の論文入門書がパワーアップ!
大学生のバイブルが生まれ変わった! インターネットなどの情報へのアクセス法をより詳細に解説。それを使うと必ず作文がヘタになる「禁句集」など巻末付録も充実。より読みやすい論文を書くための文章指南としても使える決定版。キミは論文って何かを知っているか!?
[内容]
I キミは論文って何かを知っているか
第1章 論文の宿題が出ちゃった!
第2章 論文には「問いと主張と論証」が必要だ
第3章 論文にはダンドリも必要だ
第4章 論文とは「型にはまった」文章である
II 論文の種を蒔こう
第5章 論文の種としてのアウトライン
第6章 論証のテクニック
III 論文を育てる
第7章 「パラグラフ・ライティング」という考え方
第8章 わかりやすい文章を書くために
第9章 最後の仕上げ
ここまでましになったヘタ夫の論文
練習問題の解答
巻末豪華五大付録
A 論文提出直前のチェックリスト
B 論文完成までのフローチャート
C ここだけのインサイダー情報:論文の評価基準
D 「禁句集」――作文ヘタ夫くんの使いがちな表現トップテン+α
E おすすめの図書など
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
大学生の卒論執筆者を主たる読者層に設定していると考えられるが、恥ずかしながら大変に学ぶことが多かった。今まで提出してきた書き物に、例えそれらが論文でないにしても、基本的な文章としての誤りが沢山あることがわかり、今更ながら反省をしている。ユーモアを交えた良書であり、一読後も立ち返る場所として参照したい。
Posted by ブクログ
文体が柔らかく読みやすい。情報を沢山取り込み、それをもとにアウトラインを作り、文章を書く。おおまかにこの流れであるとまとめられる。でも実際書くと難しいんだよなぁ(本音)。とりあえずいろんな情報を取り込みアウトラインを作るしかないね。とにかく手を動かさないと始まらない・・
Posted by ブクログ
論文を書く必要が特にあるわけではないが、学生時代特にちゃんと学びもせず卒業してしまったし、ベストセラーなので改めて論文とはを学んでみた。
社会人生活を何年もしてから読むと、アウトラインをしっかり考え、相手にわかりやすく伝えるのはごく当たり前のように思えるが、常にできているか、といえば「?」である。しかも、これを大学時代に理解してできていたかと問われれば、確実にヘタ夫君と争うレベルだったのではないだろうか、、、(あの時の先生ごめんなさい。社会人になって少しは成長したって事かな(ーー;))
人生設計もそうだが、いかに想定して準備して着実に進めるか、そしてその準備があるからこそ、イレギュラーが起こった時に冷静に判断できるのではないか。老後不安とか、何から手をつければいいのかわからない時も、と、この方法使えば、今やるべき事、調べるべき事、対処法とか見えてくるし、相談するべき事とか見えてくるのでは?と、論文の書き方なのに、人生について学んだ気がした。
今からでも遅くないはず、人生設計という最も重要な論文を書き直そうかな。
Posted by ブクログ
採用試験の論文が近づいてきて聞かれることが多くなったので娘の本を拝借
論文とは「問いと主張と論証のある文章」である
そうなんですよね
これって無意識のうちにやってるんですけど言葉にするとこういうことなんですよね
問に対する自分の考えが主張になって主張の正しさを論証する
それが論文なんですよね。
これで説明しやすくなりました
論文とは「型にはまった」文章である
はい
論文には型があります。
その型って僕が司法試験受験してたときはホンマなかったんですよ。
答案構成をするようにってみんなに言われてましたが結局作れるようにはなりませんでした。
本書にはありますが
「アウトライン」
を書く作法がわからなかったんです。
でも本書を読むとアウトラインの作り方から育て方まで書かれているので本当によくわかります。
こう言う本をちゃんと先に読んでおくべきでした。
これでどういう風に論文を教えれば良いかわかったように思います。
ちょっとまとめたいと思います。
Posted by ブクログ
論文のアウトライン作成、センテンス・メイントピックとは
そもそも論証とは、論証の種類、批判するポイント
引用の仕方、引用文献の記載の仕方、
教員が評価するポイントまで!
これら全てをわかりやすく、ごまかさずにまとめた内容だと思う。
論文の書き方を解説した本の中で、読みやすさを売りにしているものは論証の内容を説明していなかったり、論理学の専門的なものは小難しく分かりにくかったりすると感じていた。そのため、この本の痒いところに手が届くような構成と説明に感動している。出会えてよかった。
Posted by ブクログ
大学生向けの論文執筆の指南書だが、わざとアホでも読みやすい文体で書かれていながら、きちんとした論文作成の基本を抑えている。真面目な学生のみならず、普段本など読まない学生をも対象として読ませようとする筆者の努力が伝わる。
そもそも、まともに文章の書き方などならわず作文のようにベタに最初から最後まで書いて終わり、のような指導が一般的な高校までの文章作成から、大学でいきなり論文のような長編を書くのは新入大学生にとって至難の技である。そういった学生に、準備段階としての段取り、論証のテクニック、アウトライン➝トピックセンテンス➝パラグラフという展開の仕方から、わかりやすい文章を書くための構成や語の選び方、お作法である引用などの方法まで広い範囲を教えているのが大きい。
そもそも論文とはなにか?問い+答え+その論拠、という要素で構成された文章である、という説明から入る。作文のような、自分に思いとか感想とは異なるという点を強調し、論文を定義するところから始める。
入門書のような本や新書からテーマを見つけて、問いを形成していく段取りプロセス。論文を執筆する作業の半分は問いを建てる部分だし、問いの良し悪しで論文の良し悪しは決まる。そのプロセスを手取り足取り教えてくれる本というのは少ないのではないだろうか。入門書などで気になったところ(目からウロコ、激しく同意、納得いかない、激しく反発の4つ、本書p.65)などから問いを定式化していき、さらに文献を探して深める作業までガイドしている。
論文に限らず、論説文と言われるタイプの文章は、大きな流れを示す骨組みから、徐々に肉付けをしていくことによって文章となっていく。このプロセスを知らなければ、文章を頭から終わりまで読む順番同様に書いていくものという意識のまま論文を書いてしまう。例えばアメリカではアメリカ人の学生であってもEnglish101という授業で、基本的な文章の書き方を学ぶ。これはTOEFL iBTなどでWritingのパートを勉強したことがある人ならわかるが、序論・本論・結論という骨組み、そしてアウトラインから肉付けしていくパラグラフ・ライティングである。本書ではアウトラインを「論文の種」と称している。そしてこのアウトラインを何度も見返して、膨らませていくことにより、いつの間にか論文になてちる、というような指導をしているのが面白い。(p.114)
論文とは読者に対して、自分の定式化した問いとその答えのつながりを納得させる作業である。そのために、「論証」というテクニックが欠かせない。AがBである、という主張の納得力をアップするための言語行為、と本書では論証を定義している。(p.146) そのためのテクニックがモードゥス・ポネンス、背理法、帰納法といった各方法で解説されている。(p.176に一覧)
パラグラフ・ライティングの具体的な方法については第7章を使って詳細に解説されている。段落とパラグラフの概念の違いから、だめなパラグラフの例示をもって、パラグラフの書き方を解説する。ここが文章の書き方としてはコアな気がするし、大学生が社会で役立つ文章をかけるようになる、という部分でも重要な項目であるように思う。アカデミアに進まなくても、論文を書く指導が重要なのは、こういったパラグラフ・ライティングができるようになるからだ、というは一つの正当理由になるだろう。
最後に、論文のお作法についてである。これには正解がない。本書では細かい作法まで解説してくれているが、第9章の冒頭の「教員の論文を探してきて真似をする」というのが良いアドバイスのような気がする。(ふふっとなるのでぜひ読んでいただきたい)
論文を出す学生ならば、付録も読んだほうがいい。なんと論文の提出前のチェックリストや、論文の評価基準まで載っている。なんと慈悲深い本であるか。
大学生というのは遠い昔であるが、論文を書く人間として改めて学んだ項目が多かったのも確かである。何しろカバーする範囲が広い。しかも、文体が文体なので眠くならずに読める。もちろんこの文体で論文を書いてはいけないが。
Posted by ブクログ
著者のユーモアがふんだんに盛り込まれており読みやすい。
ポイントごとに練習問題があり、理解が深まるよう配慮されている。(僕は面倒くさいのでやってない)
Posted by ブクログ
大学入学後、実験レポートを書くことになり、取り敢えず入門書ということで急いで読んだ本。
軽いタッチで、何よりも文章が読みやすい。それでいて、内容もしっかりしている(…気がする)。熟練するのにはこれから実際の経験を重ねていく必要があるだろうが、書き方のイメージは掴めたように思う。
ぜひ手元に置いておきたいと思った1冊。
Posted by ブクログ
本書の初版や科学哲学で著名な戸田和久氏の論文作成術指南。
論説文を構成するための段取りを軽妙な語り口で紹介する。
様々な論文作成本から参照されており口ングセラーとなっている。
Posted by ブクログ
良書!勉強になった。読み返す必要あり。読書案内もあたっていきたい。類書の選別をしているのも参考になる。この本と、自分が具体的に参考にする「論文」があればやっていけそう。
Posted by ブクログ
他の論文作成マニュアルと比べて、網羅的だし、基本を丁寧に説明してあるし、頭から順番に読んでいけば相当に高度なスキルが身につくようにできていると思う。
特に例として使われているアウトラインは、じっくり見ていくと勉強になる。
Posted by ブクログ
とてもためになる本。しかも面白い。子供達がどういう進路に進もうと、大学入学までに読んでおいて欲しいと思う。
自分も人に何かを説明する時、色々なことに気をつけている。だから少し長くなる。無駄と思えるところを削り、簡潔な文章にしようと推敲する。だから時間が掛かる。その代わり、ちゃんと読んでくれれば理解できるはず、というものを書いているつもり。
■「問い」と「主張」と「論証」
■アブストラクト
■アウトライン
■全体の構成
■パラグラフ
■論証の形式
Posted by ブクログ
上司にすすめられて読んだ。大学時代に読んでたら成績上がってただろうなあ笑 わかりにくい文章を書きがちなので気をつけたい。この本もこの本で、簡単に実践できそうに見えて結構難しいことが書いてある本、がんばるぞーー
Posted by ブクログ
論文の教科書を謳うだけあって、入門書として最適の一冊。内容もジョークまじりの物語形式で書かれているせいか、難しく感じることが少なく、その分活字への抵抗がある人にも読みやすいと思えた。
決して薄い本ではないが、それでも万人におすすめできる。
論文の書き方なんてまともに習ったことがない。そしてろくに書き方も知らないまま、僕は大学を卒業した。
違う大学だった友人にも聞いてみた。すると同じような答えが返ってきた。
論文の書き方を、大卒者でさえ多くの人はきちんと知らない。こんなレベルが日本の大卒なのだ。
まさに本書で描かれている作文ヘタ夫くん(主役)は、多くの日本人のように感じた。
論文はほかの執筆物とは違うと最初の方で語られる。しかし、じゃあ大学生や学者にしか必要ないかと言われるとそうは僕は思わない。その説得力のある表現方法は、きっと社会に出てからも役に立つはずだ。なぜなら、感情的な理由ではない、論理的、かつ客観的な意見の主張をするのが論文だから。
様々な場面で使える論文的思考が手に入る一冊。自分の意見を堂々と主張できるようになりたい、そんな社会人にもおすすめしたい。
Posted by ブクログ
経験値不足なので、途中意味がわからず集中力が切れる部分があったが、概ね読みやすかった。
現在特段学術論文を書く予定はないが、小論文の問題提起を考えるだけでも非常に役に立った。
読み方としては、論文を書くのに悩んだ際に一度読み、描き終わったあと、もう一度自分の論文と照らし合わせながら読むといいと思う。
実用的で、分かりやすく、論文が書けないと悩んでいる人にはおすすめです。
Posted by ブクログ
論文の書き方を事細かに解説している。あまり論文がうまくない大学生をターゲットにしているようで、会話体で書かれていたり、細かなジョークがちりばめられていたりする。
論文の作法には不文律のようなものがあって詳しく教えてくれないことが多いのだが、本書はそういう詳細情報が含まれているのが面白い。
勉強不熱心の学生に向けたと書いているが、この本を楽しむこと自体にかなりの読解力がいる。おそらく入門書というよりは一ひねりある内容を楽しむことのできる結構読書好きの学生向けである。
Posted by ブクログ
論文を書くことになって購入しました。論文の書き方の講習を受けたときに薦められて購入したんですが、すごく解りやすくて良かったです。いい論文が書けそうな気になりました。
Posted by ブクログ
大学時代に読んでいたら文句なく☆5つ。
社会人になった今も十分に役立つし、特に論証の分類をしたいという僕のニーズにもかなり答えてくれた。
戸田山さんには名著が多い。
今、「期待はずれがない著者10傑」に(僕の中で)入っている人。
Posted by ブクログ
独特の語り口調がおもしろくて読みやすかった。それだけでなく、論文の書き方の点もきちんとおさえられてる。これからは、この本を片手にレポートに取り組もうっと。
Posted by ブクログ
大学生向けのレポートの書き方。「作文ヘタ夫くん」のレポートを先生が指導して直していく対話形式で、とても読みやすい。
学期末に恥を忍んで買ったのだが、とても役に立った。基本的なことばかりだけど、案外できていないことが多かった。論文やレポートを書くのに重要なのは、「問題の立て方」なんだな、と改めてわかった。
Posted by ブクログ
論文の書き方について、形式的に分かりやすく書いてあるが、すぐに実践するのはなかなか難しいように思う。レポートの書き方について触れているのもよかった。