あらすじ
国語辞典を作るために、辞書の編纂者は、辞書に載せたいことばの実例をさまざまな媒体から探してきます。新版の改訂時で、その数、一万数千語。辞書に採用するべきか、不採用にするべきか、各編纂者が持ち寄ったことばを編集会議で揉み、その結果、多くのことばが不採用になります。そうして惜しくも不採用になったことばの中には、味わい深いものが少なくありません。そこで、辞書からこぼれおちてしまったことばを集めた“不採用”の辞典を作りました。思いよがり、いさぎなさ、甘下り、ヒラメ裁判官、やるやる詐欺、ウッザー、カルーセル、感情労働、プチプラなど。勘違いから生まれたことば、業界特有のことば、世相を映すことば、クスッと笑えることば。『三省堂国語辞典』の編纂者が、文芸書からツイッター、バスの中の大学生の会話までを渉猟して集めに集めた辞書に載らない、だけど魅力的なことばたちをユーモアたっぷりに解説します。
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Posted by ブクログ
どこかのブックガイドから。こういう言葉絡みのエッセイは基本的に楽しい。かれこれ10年も前のものだから、さすがにちょっと古めかしく感じる部分もあるけど、中には一部、今や人口に膾炙したと思える表現もあったりで興味深い。
Posted by ブクログ
まるで三浦しをんさんの「舟を編む」の辞書に漏れた本みたい。
この本のなにが面白いって、紹介されている言葉の紹介文。
凄く冷静なツッコミとでも言ったらいいのかな。
淡々としているが故に面白い。
Posted by ブクログ
「さぼる、お茶する、事故る、愚痴る、パニクる、こくる、拒否る」はわかる。
「ポチる ググる」もわかる。
「しくる、キョドる、タクる、ディスる」ここまできたらわからない。
辞書にのるのはいつのことか、のらないでおわっちゃうか。
Posted by ブクログ
この言葉は載せんでいいんでない?と思う言葉もありますが
いろいろな言葉の由来もわかるし、自分が日常聞き流している言い回しは本当に合っているのか?と、言葉に対する感覚を見直すきっかけになります。
Posted by ブクログ
三省堂国語辞典の編纂にあたり「用例採集」から辞書にとりあげられるまでの基準が様々あって面白かったです。バラエティ番組から気になる言葉を拾ったり、その定着具合をブログで調べたり、誤用のまま広く使われ出した言葉にも、注釈をつけたり…読んで字のごとくそのまま意味が通じる言葉は、掲載を見送ったり、性的な言葉や人をけなす言葉は避ける傾向にあったり。この本では三国の編纂のお話ですが、現代用語的な辞典の編纂のお話であれば、また事情が違うのかなと思います。興味深いです。
Posted by ブクログ
辞典には載せない言葉達。
元が何か想像できるものから
まったくできないものまで。
これが方言まで入ってくると、さっぱりですが
元を考えるのもちょっと楽しいです。
しかしまったく分からない言葉がくると
そう言われるとそんな気も…と
うっかり憶えてしまいそうになります。
回転木馬がカルーセル、と説明されているのに
某芸能人を思い出してしまいました。
ここが名前の由来だったら…くるくる回る、とか
そういう意味での名前なのでしょうか?