あらすじ
本を読んでいないと、禁断症状が出てしまうほどの活字中毒である本の雑誌発行人、めぐろ・こおじを罠にはめて、味噌蔵に閉じ込めてしまう表題小説は、著者が初めて書いた記念碑的小説。もうひとつの読みどころは、著者の過激な好奇心がぎっしり詰まった辛口コラム。うんこ的本づくりに文句をつけたり、ゴキブリ雑誌を踏みつぶしたり、インチキベストセラーを攻撃する若き日の椎名誠がまるごと電子で初登場。
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Posted by ブクログ
前線で学徒兵が読むものがなくて薬瓶の細かい文字を繰り返し読んだというエピソードから表題作は発想したのだろうか/『本の雑誌』という外に職のあるものが無給で編集していた季刊誌の6号に椎名が書いた原稿が目黒(発行人)にボツにされた(編集長は椎名)恨みの意趣返しであるが、大人気のためにこの文庫版の「解説」で空想と断っている。読書家にとって自分を超える濫読者を弾圧するのは密かな願望か/書籍発行部数は’88年、雑誌も’91年ピーク。活字組版から写植への移行でカンブリア爆発した「本」を扱い古典・イデオロギー埒外の娯楽化
Posted by ブクログ
十何年か前に
単行本で読んで
「いゃあ 快感だったなぁ」
という記憶だけが残っている
そし この度
文庫の形で読み返してみましたが
やはり 面白い
それと 後半の「雑誌」の章(?)が秀逸、
ほとんどの雑誌が廃刊になってしまった
今の時代から俯瞰すれば
ここで紹介されている有名、無名なものの
紹介が貴重なその時の文化遺産的に
読めてしまえるところが
また シーナさん的で
やはり 面白い
Posted by ブクログ
椎名誠先生の作品はあまり読んだことがなかったけれど、内容が面白くてあっという間に読み終えてしまいました。それにしても、もだえ苦しむ活字中毒者地獄の味噌蔵なんていうタイトル、凡人にはとても思いつきません。