あらすじ
人は必ず死ぬとしても、誰もが平均寿命ぐらいは生き、家族に見守られ、穏やかに旅立っていけると思っている。でもそんなことはない。明日、事故に遭うかもしれないし、病気で余命わずかと宣告されるかもしれない。著者は、突然、死に直面して混乱し、後悔を残したまま最期を迎える患者さんを多く看取ってきた。なんとかしたい、少しでも満ち足りた気持ちで旅立ってほしい――そんな想いに突き動かされ、幸せとは何か、今をどう生きるかを問う。若き外科医による、熱く清新なる「メメント モリ(死を想え)」。
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Posted by ブクログ
人はいつ死ぬかわからない(みんな、平均寿命ぐらいは生きれるとおもっているけれど・・・)。メメントモリ(死を想え)。現代の日本では、「死」はタブー視されているが、人生は締め切りがわからないプロジェクト。中山裕次郎「幸せな死のために、一刻も早くあなたにお伝えしたいこと」、2015.3発行。自分の本音を見よう。歩けなくなる前に行きたいところは。目が見えるうちに見たいものは。食べられるうちに食べたいものは。話せるうちに誰と何を。聴きたいものは何。「きっといつかは~」はもうやめて。「今」です。と。
Posted by ブクログ
「泣くな研修医」が思いの外良かったので、著者のツイッターをフォローしこちらも読みました。これまでにも似たようなテーマの、他の医師の著書があったような気もするが、ご自身も「まだまだ医師としても半人前な自分でも、やっぱり伝えたい」という熱い思いが伝わってくる。
一言で言っちゃうと、みんな、いつかは死ぬのだということを、ちゃんと受け止めて、今を生きよということだ。読者としてはもう少し、実際の現場で起きていることをリアルに知りたい気もするけど、もちろん本のために受け持った患者さんを売るようなことはできないのだろう。
茨木のりこさんが、生前に自分が死んだ後に友人に知らせる手紙を用意されていたという逸話が心に残った。私もそんな風に逝きたいな。死んだ後に人に迷惑をかけないようにしておきたいな。無駄な香典のやりとりとか、したくないな。
幸せのハードルを下げる、という処方箋は、本当にその通りだと思う。私もいつも、当たり前にある日常に感謝して過ごそうと思う。