あらすじ
結婚をしないまま、娘・千草を産んだゆり子。スーパーのパート勤めの間、千草は母・菜穂子のもとに。父が出ていったあとに一人暮らす母のいる家は、ゆり子の「見憶えのある場所」だった。千草の姿に重なるように家族の日々と忌わしい記憶が蘇る。母はゆり子と千草の生活にかかわるうちに、次第に常軌を逸していく…。母と娘の確執、それぞれが抱える苦悩を丹念に描く注目の小説。
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Posted by ブクログ
シングルマザー。
決して労働条件の良いとは言えない職場で
理不尽なことにも耐え仕事をしながら娘の千草を育てるゆり子。
母である菜穂子は、過去の栄光に縛り付けられ
これから飛び立っていく子供たちに嫉妬し、幼かったゆり子に暴力や嫌味は日常茶飯事だった。
家にしがみつく母と、それを捨てていった家族。
子供の頃、親っていうのは絶大なる存在だけど
親はそれを都合のいいように利用したらいけないよね。
たとえ親子であっても別の人間であるんだ。
自分が受けてきたことを、無意識の中で子供にしてしまうのは怖いよね。
ゆり子が今も狂う母にたいしてやけに冷静で、千草に自分なりの愛情を注いでやれるようになるのには
いったいどれくらいの仕打ちを受けて乗り越えることが出来たのだろう。
まじめな話読んじゃった)^o^(