あらすじ
N.Y.、サンフランシスコ、神保町、足どりも軽やかに向かう先はいつもその街いちばんの古本屋――。中目黒の小さな書店から、本を巡る新しいムーブメントを牽引し続けてきた著者の初エッセイ集。古書店主であり文筆家、現在は『暮しの手帖』誌の新編集長として注目される彼の、本から始まる「旅」の原点。出会いの喜びと、自由であれ! という今も変わらぬメッセージに満ちた、瑞々しい一冊。
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Posted by ブクログ
荒削りな疾走感が爽快。
猪のようなエッセイ。
文章そのものの密度はともかくとして、
著者の精神性の豊かさの萌芽がエキサイティング。
素晴らしい感性。
そして楽しく深い人。
この2点のバランスがほどよい方ってなかなか希有。
(うらやましい!)
出会えて良かった方。
Posted by ブクログ
99年ごろの、お洒落&カルチャー系雑誌に寄せたエッセイをまとめたもの。
本屋で自分を表現したり人に何かを伝えたりしてるってのは、わたしにとってのソイポケみたいだなあ、と心にぐっときた。自分の好きなもので社会とつながることができれば最高なわけだ。
本業失格ってのは???で、この人の本業って何?暮らしの手帖編集長? それよりも古本に夢中なのが本業失格ってワケ?
沼田元気さんのあとがきも面白かった。二人は小学校時代の同級生なのだそうで。松浦さんはアメリカに、沼田さんはヨーロッパに傾倒していって、仲が悪くなっちゃった、ってお話。でも今はあとがきなんて書いてるんだから、お互いを認められるようになったのだろうね。お互いの好きなものを好きになったという意味ではなく、その人がそれを好きであるということを認めるということ。
サンフランシスコ、ニューヨーク、神保町……古本ハンターは本当に楽しそう。重いし、孤独だし、暗い趣味だよなあ…と思うけど…もっとほかに見るものあるんじゃないか?とも思うけど…、ついでに、家での収納場所が気になるけど。でも、わかるのだそのわくわくする気持ち! 文章がわくわく飛び跳ねている(それを本人はあとがきで恥じていて、今回手を入れたけどそれでも小学生レベルだなんて書いている)。
サンフランシスコ行ってみたいなあ。
Posted by ブクログ
現『暮らしの手帖』新編集長の本への思いを綴った初期エッセイ集。読んでいるうちに、たまらなく神保町に行って古本屋まわりがしたくて、そわそわしちゃう(笑)。何も買わなくても、ただ本を眺めているだけでいいという箇所に、うんうん深く頷いちゃった。 初期エッセイとのことで、アメリカでの本探しの様子など、若さと情熱が迸ってるかのよう。本当に、本が好きで好きで大好きなんですねえ。しみじみ。
Posted by ブクログ
先日読んだ『最低で最高の本屋』がとてもよかったので
同じ著者さんの文庫をもう一冊手に取ってみた。
1997年から2000年にかけて、著者の松浦さんが
書いた雑記やコラムをまとめたもので、松浦さんが
あとがきで書いているところによれば、文章を書き
始めた初期の頃のコラムということらしい。
確かに、オチのつけ方につい突っ込みを入れたく
なるような箇所がちらほらあったし、ちょっと”ナルシー”
な書きぶりのところもあった。
でも、そういう部分に逆にワタシは親近感を覚えて、
魅力を感じた。目線の高さがちょうど同じくらいで、
だからこそ突っ込みがいれられる感覚がある。
その後、『暮しの手帖』編集長として成功したのは、
この彼の目線の高さがよかったからじゃないかなぁ
と思う。
それから、アメリカ体験という切り口で松浦さんと
かなり共有できる部分があるのが個人的には楽しい。
彼の書くアメリカ紀行は、ついつい引き込まれてしまう。
Posted by ブクログ
【本の内容】
N.Y.、サンフランシスコ、神保町、足どりも軽やかに向かう先はいつもその街いちばんの古本屋-。
中目黒の小さな書店から、本を巡る新しいムーブメントを牽引し続けてきた著者の初エッセイ集。
古書店主であり文筆家、現在は『暮しの手帖』誌の新編集長として注目される彼の、本から始まる「旅」の原点。
出会いの喜びと、自由であれ!という今も変わらぬメッセージに満ちた、瑞々しい一冊。
[ 目次 ]
[ POP ]
「牛のマークの『カウブックス』という楽しい本屋さんがあるよ」と知人から教えられた。
東京の目黒川沿いにあるという。夜桜見物がてら先日行って来た。品ぞろえに心意気を感じる小粋な古本屋だった。
内田百間、永井龍男、阿部昭……。
平明な文章で味わい深い世界をつくった作家の本が並ぶ。
つくりや手触り、においもいい。
イタリアの古い建築雑誌など、見ているだけでも楽しい本も豊富で、ウキウキする。
本書は、2002年に小林節正さんとともに「カウブックス」を開業し、昨年10月には「暮しの手帖」編集長に就任した著者が、本への思いをつづった初のエッセー集を文庫化したものだ。
18歳で渡米し、街で本屋を見つけると入り浸り。
そんな日々に出会ったすてきな人々や風景、そして「いいツラした」ビジュアルブック……。
感動の一瞬一瞬がてらいなく、伸びやかにつづられる。「いやー本って本当にいい」というはずんだ声が聞こえてくる。
その日買ったのは、「週刊新潮」の表紙絵で知られる谷内六郎装丁の獅子文六著『べつの鍵』など2冊。
ツラもいいが、中身もよい。
弥太郎さん、ありがとう。
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
Posted by ブクログ
大好きな、大好きな松浦弥太郎さんの著書。
ご自身の体験や、本の話、仕事の話、つらつらと綴られています。
ただ、カテゴリ別にまとめられているのですが…
複数の雑誌のコラムをまとめられているため、ちょっと統一感が無い気がしました。
中目黒のCOWBOOKS大好きです!
それで住みついてしまったようなもの。憧れです。
Posted by ブクログ
「暮らしの手帖」編集長&COW BOOKS代表、古本好きのカリスマにもなっている松浦弥太郎氏の初エッセイ。本人も言っているように文章は稚拙かもしれないけど、古書愛溢れる実直な姿勢は伝わってきました。