【感想・ネタバレ】エボラvs人類 終わりなき戦い なぜ二十一世紀には感染症が大流行するのかのレビュー

あらすじ

2014年、突然起こったエボラ出血熱の大流行に、恐怖を感じなかった人はいないのではないか。リベリアなどアフリカ諸国で猛威を振るったエボラウイルスは、スペイン、アメリカへと先進国にも飛び火し、全世界の人々を混乱に陥れた。しかし、アフリカの一風土病にすぎなかったエボラウイルスが、なぜ海を越えるまでになったのか。そもそもエボラ出血熱とはどのような病気なのか。いま知っておくべきそうした知識が世に問われないことに、著者は不安といらだちを感じたという。エボラだけではない。デング熱から強毒型インフルエンザまで、私たちが生きる21世紀はこれまでには考えられなかったスピードで、感染症が世界に広まる特殊な時代なのだ。その理由を知るためには、私たちは感染症の歴史を学ばなければならない。そうした「感染症の世紀」に人類はどう向かい合うべきなのか。今後もとめどなく起こるだろう新しい感染症を過剰に恐れず、しかし無防備になることもなく、自分で自分の身を護る方法を4パターンのシミュレーションを通じて、本書では明らかにする。いま私たちがエボラ出血熱について、そして感染症について、絶対に知っておくべき知識を凝縮した一書が緊急発刊。

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Posted by ブクログ

地球人口は70億人を突破し、都市の人口過密は、感染症が流行しやすい環境を作ってしまった。高速大量輸送は病原菌を瞬時に地球の隅々にまで運んでしまう。パンデミックはいつでも起こりうるのだ。
リベリアでは全人口430万人に対して医師は50人。その数少ない医師もエボラで大多数が亡くなった。路上にはエボラで亡くなった遺体が放置され、運よく埋葬されても野犬が荒らしてしまい感染は爆発的に拡大した。
シエラレオネでは感染者の居住区が軍に囲まれ、感染していない住民も区外に出られなくなってしまった。
ついには、ギニア、リベリア、シエラレオネは国境地域が封鎖され国単位で隔離されてしまった。強硬手段を使ったウイルスの封じこめにより、何とか事態は収束したが、エボラのアウトブレイクは必ず再来する。病原菌がスラムに入り、そこが起点となれば感染の大爆発は必至。同時多発ともなれば対応は、間違いなく後手に回る。医療問題とともに社会問題としても、これを考える必要がある。

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2015年09月02日

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