あらすじ
快調日本史漫才の第3作目は、太田光が選んだ日本史上の重要人物。安倍晴明、北条時宗、出雲の阿国、徳川家康、宮本武蔵、伊能忠敬、石原莞爾など、近年話題になった人ばかり。そのプロフィールを丁寧に解きほぐしながら、現代の時事ネタを絶妙にからませ、これでもかと笑わせつつ、最新の歴史学の解説をプラスして、実像に迫っていく。
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Posted by ブクログ
史実かどうか、ではなく、その人物にまつわる伝説・エピソードを通して、人々が‘日本史’をどう認識してきたのかを探る。それはそれはおもしろおかしく。そんな姿勢だけでもう、嬉しくなってしまう。
どれも最高におもしろいんだけれど、下ネタに突入したときの太田氏の生き生きとした感じがたまらない。漫才も解説も、くだらないと言ってしまったらそれまでだ。でも おもしろいからいい。そんな本 なかなかないよ?
Posted by ブクログ
古い雑誌を引っ張り出して読んでいて、連載記事を懐かしく読み、まとめて読みたくなって、読み通しました。連載当時は煩くて鬱陶しいと感じられたボケも、今読むと深い歴史観を際立たせるし、また、連載当時の時代も露わになって心地よいものに変わっていました。
なぜ歴史を学習するのか、それは過去を通して現在を考えるためだということがよく分かる一冊です。
Posted by ブクログ
歴史に対して敢えて穿った見方をするスタンスが良い。中にはなるほどと読者を唸らせるような至極真っ当な指摘もある。
文永の役の直前に高麗からの手紙(蒙古への抵抗戦を続けていた一派からの、食料と兵の援助を求める手紙)が届いたが、日本では大陸の情勢がわかっていなかったので、手紙の意味がわからず黙殺してしまったが、他方で、蒙古襲来への危機感だけは強まっていった。これは、最近の政治状況と似ていないか?外交の場でも内輪の力学ばかりに配慮してどこを向いているのかわからないというのは、日本の伝統的な外交術なのか?
漫才のネタとしてもかなり完成度が高い。電車の中で読んでいて、思わずニタニタしてしまった。