【感想・ネタバレ】元外務省主任分析官・佐田勇の告白のレビュー

あらすじ

対米関係の悪化の反面、日露関係は徐々にではあるが、歩み寄りを見せる。悲願の北方領土返還に向けて奔走した佐田勇は、とある政治闘争に巻き込まれたことで、外交の一線から身を引き、今は作家だ。しかし、政権交代、さらに再交代と政変が続く中、いずれの内閣も佐田の情報分析力を頼ってやってくる。ロシア大統領の何を衝けば交渉はスムーズに行くのか、詳細なレポートで佐田は政権を助けてきたが、そんな佐田を逆恨みする連中が霞が関にいて……。

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異能者の小説

この小説は、フィクションという体裁を採っているがノンフィクション的でもあり、北方領土交渉に蠢く欲に取り憑りつかれた人たちの人間の特徴が的確に切り取られていて興味深い。
外務省という組織は、宦官みたいな人がいたり腰巻をしているみたいな人がいたり勿論、国士みたいな人もいて多士済々であるがどこか、異質である。
その異質な世界を異能な才能の持ち主の著者が描く。

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2021年06月18日

Posted by ブクログ

ネタバレ

完全なフィクションだとしながらも、現実の事件や報道、モデルを連想させる登場人物から、どこまでが事実でどれだけフィクションなのかがよく分からない。モデルの一人も「ムネオの日記」に怖ろしく臨場感があると、この本を紹介している。北方領土交渉が2島の分割路線に進んでいる状況の理由も理解できた。
インテリジェンス・オフィサーや政治家たちの機微に触れるような世界は、自分にとっては心躍るというよりも、大変そうだから門外漢である幸せを感じていたい。てか、たとえ望んでもムリか。
14-57

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2014年05月06日

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