あらすじ
画家だったパパの突然の死から五年。浮き世離れしたママと、美術館に改装した家で暮らす大学生のいずみ。離れの間借り人、渋い老人の伏見に恋しているが、伏見はじめ美術館に出入りする男たちはみなママに夢中だ。ある日、放映されたパパのドキュメンタリー番組に、パパの愛人が出演していた……。なにが起ころうと否応なしに続いていく人生と渡り合うために、ママがとった意外な行動とは――。
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Posted by ブクログ
井上荒野先生の著作だから読んだ小説。内容を全く知らない状態で読んだ小説。いずみには共感できなかったが、いずみの母の毬子の読んでいて面白かった。「つやのよる」よりも面白かった。表紙が個性的だった。
何があっても楽しく
ママと、娘と、パパの恋人とその息子と、ママの恋人3人と、娘のボーイフレンドの話。ややこしいけど、設定の割にほのぼのしてる。現実にはないかもしれないけど、何があっても楽しくやってくことは可能なのかもという気持ちになる感じ。
Posted by ブクログ
【本の内容】
画家だったパパの突然の死から五年。
浮き世離れしたママと、美術館に改装した家で暮らす大学生のいずみ。
離れの間借り人、渋い老人の伏見に恋しているが、伏見はじめ美術館に出入りする男たちはみなママに夢中だ。
ある日、放映されたパパのドキュメンタリー番組に、パパの愛人が出演していた…。
なにが起ころうと否応なしに続いていく人生と渡り合うために、ママがとった意外な行動とは―。
[ 目次 ]
[ POP ]
これは味わい深い。
とてもライトなタッチで描かれている小説だけれどじんわりするものがあって、ここにある世界観にあっという間に引き込まれ魅了されました。
主人公いずみ、そしてママ、それと死んでしまったパパ、それからよくわからない近所のオジサンたち。
なぜか男たちはみんなママに恋していて、そんなママを持ついずみはとても複雑な想いを抱く。
だってそんなママの子どもなのに、いずみちゃんは冒頭から、好きな人にフラれちゃうのです。
みんなに愛されているママだけれどある日、生前のパパに愛人がいたことが発覚してしまう。
それで、あれよあれよという間にいろんなことがわかってしまう。
そこでママが出た行動がこれまたびっくりなのだけれど、なんだか妙に納得してしまうような愛おしい行為なのです。
自分の母親がこんなママだったら嫌だけど、でも憎めなくて愛らしい。
とってもピュアな小説なんです。
どんなことがあっても、生きている限り人生は脈々と続いていく。
そんな当然なんだけれど、なかなか受け入れがたいと思ってしまうこともある事実を、とても素直に受け止めている著者は、本当に心の澄んだ人なのだろうなと想像しながら読める、透き通った小説でした。
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
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