【感想・ネタバレ】蝶のみちゆきのレビュー

あらすじ

「ごめんね 寂しか思いさせて……大丈夫 そうそう長くは待たせんけん……」
遠く響く三味線に異国の言葉が混じり合う長崎丸山。
絶世の花魁と重い病を抱えた一人の男の過去が、
やがて密やかな“愛と死”の物語を紡ぎ始める……

“世界”がいち早く評価した孤高の俊才・高浜寛が、長崎丸山に生きる遊女の「切なすぎる純愛」を洗練を極めた筆致で描く。国内の漫画家、海外のバンド・デシネ作家、映像作家など、ジャンルや国籍を問わず多くのアーティストたちから熱い注目を集める傑作!!

<世界の巨匠たちが絶賛!!>
今、最も読まれるべき漫画がここにある。知っているようで知らない時代、美しき遊女のお話。なんとも気負いのない絵と語りのうまさが際立つ――心が揺れる。高浜寛の物語表現は描く度に高まってゆく。
(谷口ジロー/フランス芸術文化勲章受章作家)

本作『蝶のみちゆき』の少なからぬ魅力はヒロイン・几帳が湛える穏やかな悲しみにあり、読む者を幕末・明治の遊女の世界へと導く官能と情緒にある。私たちは初期作品からずっと高浜寛の繊細な仕事に注目してきたが、彼女はこの作品により世界的コミック作家の最高峰へ至る新境地を切り拓いたようだ。
(ブノワ・ペータース&フランソワ・スクイテン/アングレーム国際漫画祭大賞・文化庁メディア芸術祭大賞『闇の国々』著者)

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

この時代は、世の中が動いているので、表舞台に立っていなくても、面白く描ける事を知らしめてくれる。実在の人物を散りばめ、時代考証をしっかり行い生まれた作品。流石でありんす。

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2024年12月31日

Posted by ブクログ

ネタバレ

親友が文喫で見つけた作品。
郭物のフィクションだけど、人生に示唆を与えてくれる。
沈んでしまえば中も外もなく地獄になること。
裏切ることと裏切られることの多重構造の苦しみ。
臨終の時には、亡くなる人の真実が出る。
というか、真実しか残らない。
著者が人間を大事に扱って描いているのが伝わってくる。

シリーズを読破する予定。

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2024年07月08日

50G

ニュクスの角灯の作者です

幕末明治あたりの時代の作品が多い先生です。特に遊女の生活など詳しく描かれています。当時の人々の生活がどのようなものだったのかわかり歴史の事を考えるようになりました。うちはキリシタンなのでこれからもこのようなストーリーをかいて欲しいですね。

#深い #シュール #タメになる

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2022年05月18日

Posted by ブクログ

幕末〜明治初期の丸山遊郭を舞台にした物語。トーン先生ことボードウィン医師が丸山遊女に熱を上げていたという設定は作者によるフィクションだと後書きに書かれているが、微妙な愛憎がいい感じ。健蔵と几帳太夫との関係にもいえる。

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2015年04月27日

Posted by ブクログ

悲しい話なんだけど読後感は悪くない、むしろまた読み返したくなっちゃうところに高浜さんのストーリー構成の巧みさが光っていると思います。
和装の日本人、外国人、子ども、老人、病人…これだけの登場人物が自然に描き分けられているのがすごい。

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2015年05月07日

購入済み

三大遊郭といわれた島原、吉原、丸山のうち、この丸山遊郭を舞台にした漫画作品は珍しいと思って購入しました。
長崎弁の花魁いいですね。
遊郭ものとしての話の筋は目新しいものではありませんが、しっかりと時代考証、文化考証がされているため、とても良質なドラマとなっています。
女の人たちは綺麗で、男の人たちはイケメンすぎないのがいいですね。(中身はかなり男前です。)
幕末好きの方にもお薦めです。

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2019年11月20日

Posted by ブクログ

花魁が主人公のマンガはどうしても少女マンガよりになりがちなんだけど、この作品は比較的ドライで読みやすかった。
主人公の切ない身の振り方がなかなか良い。

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2016年04月01日

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