【感想・ネタバレ】だれかの木琴のレビュー

あらすじ

主婦・小夜子が美容師・海斗から受け取った、一本の営業メール。それを開いた瞬間から、小夜子は自分でも理解できない感情に突き動かされ、海斗への執着をエスカレートさせる。明らかに常軌を逸していく妻を、夫の光太郎は正視できない。やがて、小夜子のグロテスクな行動は、娘や海斗の恋人も巻き込んでゆく。息苦しいまでに痛切な長篇小説。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

*主婦・小夜子が美容師・海斗から受け取った、一本の営業メール。それを開いた瞬間から、小夜子は自分でも理解できない感情に突き動かされ、海斗への執着をエスカレートさせる。明らかに常軌を逸していく妻を、夫の光太郎は正視できない。やがて、小夜子のグロテスクな行動は、娘や海斗の恋人も巻き込んでゆく。息苦しいまでに痛切な長篇小説*

普通の主婦の、ただのストーカー物語。ではありません。
海斗へのストーカー行為がやけに淡々としているなあ、と思っていたら、本当に見て欲しかったのは夫だったのですね。巧い!
若い頃とは愛情の質や熱量が変わっただけなのに、その喪失に順応しきれなかった小夜子の幼さ。だからこその、好意を見せてくれた他者への執着行為。
構成も展開も心理描写も素晴らしく、エンドレスな予感の不気味なラストもこのお話には相応しい。ただ、この作品の醍醐味は、ひと歳取らないとわからないかもですが・・・

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2020年09月10日

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