あらすじ
オズマ姫に贈るバースデイ・プレゼントをさがすため、トロットたちとドロシーたちは、それぞれ別の場所に向けて出発した。ところが、ドロシーたちの行く先では、大変なことが起きていた。魔法を使うマンチキンの少年を仲間にした元ノーム王のラゲドーが、森の動物たちをたぶらかし、オズの国を征服しようとしていたのだ。ドロシーたちとラゲドーがまたまた対決。魔法がいっぱい、冒険もいっぱいのオズ・シリーズ第13弾。
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
冒頭の作者の前書きが1919年という血生臭い第一次世界大戦を経た世界に病に苦しむ作者から送られた物語であることを思い出させる。
ストーリーはキキ+ラゲドー、トロット+キャプテン・ビル、ドロシー+魔法使いの3つのグループを追いながら一つの流れに集約されていく。キキ+ラゲドーのシンプルな悪い心が魔法の力を使って決して愚かではない森の獣達をそそのかしていく過程は時代の暗喩なのかもしれない、などという考察はあまり意味がないかな。ちょっとした緊張感、機転で話がどんどんと展開していき楽しく読める。最後にはラゲドーが悪意に満ちた放浪から解放されたようで嬉しい。ガラスのネコの扱いやピンクのネコもそうなんだけど作者はネコが嫌いなのか二つネコのキャラがいるのはネコが好きなのかどちらだったんだろうね。
**備忘あらすじ
マンチ山に住む元魔術師の息子キキ・アルーが、父の隠していた変身魔法を盗み出し、元ノーム王ラゲドーと手を組んでオズの国の征服を企てる。
一方、エメラルドの都ではオズマ姫の誕生日が近づき、皆がプレゼント選びに奔走していた。ドロシーはケーキ作りを、トロットとキャプテン・ビル、そしてガラスの猫は魔法の花探しの旅に出る。
キキとラゲドーは森の動物たちを騙してオズの人々を敵だと思い込ませ、協力者にしようとする。しかし、サル捕りにやってきたドロシーや魔法使いたちと遭遇してしまう。
キキは慌てて仲間たちを動物に変身させるが、魔法使いを探しにきたガラスの猫が変身させられた仲間たちを発見。魔法使いが変身魔法を身につけて反撃し、キキとラゲドーを木の実に変えてしまう。
魔法使いは足に根が生えて動けなくなったトロットとキャプテン・ビルをマルハナバチに変身させて救出。キャプテン・ビルの知恵で魔法の花を無事に持ち帰る。
オズマ姫の誕生日パーティーでは、ドロシーの猿入りケーキと美しい魔法の花がプレゼントされ大成功。キキとラゲドーは忘却の泉で記憶を失い、改心してエメラルドの都で新しい生活を始めることになった。