あらすじ
〈フィリップ・K・ディック賞受賞作〉失踪した夫を捜してくれないか――元刑事のパレスは知人にそう頼まれる。小惑星が地球に衝突して人類が壊滅する日まであと七十七日。社会が崩壊していくなか、人ひとりを捜し出せる可能性は低い。しかし、パレスは地道に手がかりをたどりはじめる。『地上最後の刑事』に続く第二弾。
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いい・・・
前作のひんやりとして靄がかかったようなノワール感も素敵だったけど、今回はホットかつ混沌という感じ。すべての要素が心許なく不安定。出処がわかりすぎているのに対処しようのない焦燥と狂気がじわじわと飲み込んでいく。
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本書は、先日読んだ「地上最後の刑事」の続刊です。
あらすじは、かつてベビーシッターをしてくれた女性に頼まれ、失踪したその夫を探すという物です。
そしてその過程で、社会の変化や何やらきな臭さを醸し始めた政府の動き、政府の企みを糾弾し、それに抵抗しようとするグループの存在や、そのグループに属している主人公の妹と主人公との関係が明らかになって来ます。
事件捜査が主体となった前作とはまた違った感じですが、前作でもチラリと触れられていた意図不明の政府の動きが本作では徐々に重みを増してきており、これはこれで中々面白かったです。
果たして人類に救済はあるのか、それともこのまま滅亡を迎えるのか。
シリーズ最終巻である次作が楽しみです。
Posted by ブクログ
77日後に直径6.5kmの小惑星が地球に衝突する確立が100%となった世界。3部作の2作目です。もと刑事のパレスが知人から失踪した夫探しを依頼されます・・・
人間いつかは死ぬのでしょうが、はっきり終わりが見えたらどう生きていくのでしょうか。自分の周りでは、働き盛りの同期や先輩が、病気などでなくなっていく方が徐々に増えていっています。もはや他人事ではない年齢層に入っている自分としても、あと何年生きられるとして、あれをやろうこれをやろうなんて整理し始めています。
でも、77日となると・・・じゃぁ半年後だったら、10年後だったら、明日だったらと考えさせられてしまうところが、ミステリーでもない、サイエンス・フィクションでもないスペキュレイティブなところでしょうか。
パレスの行動に、なんでそこまでするかなぁと思いつつ、自分のこころの奥を常に覗かせられてしまう、実に悩ましい物語でした。
さらに悩ましい3作目を期待!
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このキャラの楽しみ方がわかってきた。粘り強く、いったり来たりしながら人探しを続ける。
だが、ついに秩序は乱れはじめ中盤あたりから物語は加速する。
それでもまだ、小惑星は落ちない。続編へ。
Posted by ブクログ
『地上最後の刑事』の続編、3部作の2作目。
一層荒廃が進んだ世界で、黙々と自分に課した任務を遂行するヘンリー。
彼がなぜそこまで刑事"業"にこだわるのか詳しく書かれていないところがちょっとモヤッとするけれど、
勝手に解釈してね、ということなのか。
なにしろ読みやすい。
ミステリーとしての謎はたいしたことなくても、なんだか読めちゃう。
そこがいい。
いちおうSFジャンルに括ってみた。
本人いわく、スペキュレイティヴ・フィクション、とのこと。
ま、ジャンルなんてどうでもいい。
Posted by ブクログ
第3部が発売になったので第2部を再読。
第1部第2部と徐々に世界が変わり終わりに近づいていく空気があり、でもその中でも捜査を続ける主人公の迷いながらも決意を固めて進む姿は読み応えがある。
第3部の完結編が楽しみ。
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これが3部作の2作目か!
地球滅亡まであと8ヶ月。何が起きなくても驚かないがわくわくする!
完結編が翻訳されるのは来年なんだろうか。たのしみ。
Posted by ブクログ
「地上最後の刑事」シリーズ三部作の第二作目。終末世界を舞台とした地味な警察小説という秀逸な設定は前作でその役目を終えてしまったが、今作は小惑星<マイア>の衝突がより一層間近に迫り、社会秩序が加速度的に崩壊していく中、主人公・パレスが人探しに奔走する特殊設定ハードボイルド探偵小説に様変わりしている。肝心な事の真相はミステリーとして些か精彩を欠くが、学生自治会や移民問題は作品世界の重層化に一役も二役も買っており、パレスの妹・ニコがのめり込む陰謀論の真偽も含め、最終作への繋ぎとしては上々といったところだろうか。
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元刑事パレスの物語、第2部。 今回については、スケールがデカいのか、小さいのか良くわからないが、舞台設定が好きな小説。次回作でラストの3部。楽しみだなぁ。90分位の映画にならないかな(笑)
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今は刑事ではなくなったが、前回同様どうでもいいような件を引き受けてしまうパレス。でもやはり結果、大きな陰謀を暴いてしまうっていう…そしていよいよ近づく小惑星。
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たまたま手にとって読み始めた「カウントダウン・シティ」ですが、三部作の第二作目らしい。
読みながら、フィリップ・K・ディックを読んでる感覚を感じてたのですが、「カウントダウン・シティ」はフィリップ・K・ディック賞を受賞してるらしい。
読後感がうまくまとまらないけど、読み進めたくなる本であることは確か。
久しぶりに読んだSFかも