【感想・ネタバレ】小惑星探査機「はやぶさ2」の挑戦 生みの苦しみを乗り越え、ついに旅立つのレビュー

あらすじ

小惑星探査機「はやぶさ」の後継機として開発が進む「はやぶさ2」。さまざまなトラブルに見舞われながらもさまざまな知恵で困難を乗り切り、微粒子ながらも小惑星「イトカワ」の破片を見事に地球に持ち帰ったはやぶさ。はやぶさ2では、小惑星「1999 JU3」の破片の持ち帰りを目指す。はやぶさ2のプロジェクトの意義と全体像、ミッション遂行に向けたシナリオ、それを実現する技術、さらにはやぶさから得られた教訓に基づく改良点など、プロジェクトの全貌と凄さを分かりやすく解説する。
筆者は、宇宙関係のプロジェクトや技術に詳しい松浦晋也氏。本書は2部構成となっており、第1部では、プロジェクトの全体像、難しさ、意義、ミッション成功に向けたシナリオ、探査機の主な装備について解説する。はやぶさとはやぶさ2の両プロジェクトの違い(目的やスケジュール、搭載する要素技術など)や、はやぶさからはやぶさ2への橋渡しなどについても触れる。
第2部では、JAXAのキーパーソンのインタビューを通じて、プロジェクトが本格始動するまでの経緯、組織体制の変遷、はやぶさ2に込められた技術と思いなどについて紹介する。当事者だからこそ知っている真相やエピソードを交えながら、プロジェクトの実像に迫る。登場するのは、初代はやぶさのプロジェクト・マネージャーを務めた川口淳一郎・JAXA宇宙科学研究所教授、はやぶさ2のプロジェクト・マネージャーを務める國中均・JAXA宇宙科学研究所教授、元はやぶさ2プロジェクト・マネージャーで現・はやぶさ2ミッションマネージャの吉川真・JAXA宇宙科学研究所准教授など10人のキーパーソンだ。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

プログラム的探査 単独ではない難易度の高い継続性
手順 1.接近 2.周回 3.着陸 4.サンプルリターン

はやぶさ 技術試験機 行ける惑星へ行く
 地球スイングバイ+専用キックモータで世界最高効率
 140トン全段固体ロケットで510kgの探査機
はやぶさ2
 1999 JU3 リュウグウ 行きたい惑星へ行く
 2の能力で往復できる唯一のC型(炭素質)小惑星
 熱や構造設計そのまま 短期間に低コスト
 ・インパクター IHIエアロスペース 対戦車弾頭技術 2kgの銅の蓋を弾丸に成形
 ・Kaバンドの高利得アンテナ 大量データ送信

PPP 段階的プロジェクト計画 を採用(はやぶさは理学工学2人の教授の独裁)
   ミッション定義審査
   システム要求審査
   システム設計審査
   基本設計審査
   詳細設計審査

JSPEC 月・惑星探査プログラムグループ設立 2007年 JAXAの下位組織
 ISSの次の国際協力テーマ? →有人探査
 かぐやに続く月探査機?

 太陽系探索 工学 ジャンプ シーズ先行 開拓科学
 天文学   理学 ニーズ先行で安全第一 精密科学

探査 行ったことがないところに行くことにこそ価値
   +どのような新技術で理学の展望が開けるか?
    日本は質を重視したいが、理学も量の勝負になっている

 木星以遠では太陽光以外の電源=原子力 太陽の重力が弱く直線移動可能に
 イオンエンジン 50mNでは弱く、将来はホールスラスター 1Nへ

軌道決定
 電波を使い、3億kmかなたの探索機を500mの精度 

LUNA-A
 月へ地震計ペネトレーターを打ち込み→搭載機器の破損で中止に
  対策:最初から壊れるところを作っておく

はやぶさ2
 科学の広がり コミュニティーづくり
  それまでの研究と新たな手法でのつながり
  一点突破では多くの科学者の興味を引けない? 副作用の緩和策?

 SELENE-2か?はやぶさ2か? の判断
 →「小惑星からの惑星科学」へ 目的のストーリー化
   工学と 惑星形成論+物質科学(隕石学)との合流
 
  一つひとつの疑問へ誠実に答えていって
  はじめて共有され、みんなで目指すミッションになる。
   国際的な探索クラブへの参加 →重力天体への着陸技術
 

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2021年01月16日

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