【感想・ネタバレ】織田信長 戦国最強の軍事カリスマのレビュー

あらすじ

ほとんどの合戦に勝利し、天下統一をほぼ成し遂げた織田信長。戦略や戦術以外に、他の名将には無い「軍事的カリスマ性」が、その勝敗を決めた鍵ではないかと仮定し、その真偽を「評伝」スタイルをとりつつ検証する。
※本作品は紙書籍から口絵または挿絵の一部が未収録となっています。あらかじめご了承ください。

【目次】
序章 「軍事カリスマ」信長
第一章 尾張統一
第二章 桶狭間合戦
第三章 美濃攻略と足利義昭との邂逅
第四章 信長、足利義昭を奉じて上洛
第五章 元亀争乱(上)金ヶ崎の退き口と姉川の戦い
第六章 元亀争乱(中)志賀の陣と比叡山焼き打ち
第七章 元亀争乱(下)三方ヶ原合戦と浅井・朝倉の滅亡、足利義昭の追放
第八章 長篠合戦と安土築城
第九章 右大臣任官、名実ともに天下人へ
第十章 大坂本願寺との戦い
第十一章 統一権力の成立
第十二章 三職推任と本能寺の変
補論 信長の「天下」観念と「革新性」 ほか

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Posted by ブクログ

「軍事カリスマ」という縦糸を通すことで、かなり長い文章でありながら読みやすい構成になっている。

ただし、筆者も言う通り、時代ごとに割かれる分量に大幅な偏りがあり、しかもそれが最も古い時代に重心が置かれていることがやや残念。天下統一事業に乗り出してからの軍事政策などの記述がもうすこしあれば良かった。

軍事カリスマという観点から通したために、逆にその視点に頼りすぎ、信長の求心力や他者との比較優位性についての考察が不足しているようにも感じた。読みやすさの点からは致し方ないかもしれないが。

しかし、これまでの信長に関する研究をまとめ、そのそれぞれに批判を加え、もっとも合理的と考えるものを採用していく方法論は評価したい。

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2015年04月25日

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