あらすじ
リクルートから杉並区立和田中学校へ――。東京都初の民間人校長として、著者が2003年より5年の在任期間中に行った教育改革。進学塾と学校をつなぐ「夜スペ」、世界と教室をつなぐ[よのなか]科などの画期的なプロジェクトから、情報編集力を身につける教育法まで、新しい学校のあり方を追求した和田中プロジェクトの全貌がこの一冊に凝縮されています。教育のみならず、あらゆる問題解決に役立つヒントが満載!
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Posted by ブクログ
情報処理量から情報編集力へをキーワードに、東京都初の民間人校長として奮闘してきた著者の取り組みが詳らかに書かれています。ビジネスマインド向上のヒントも満載です。
人は、あなたとつながりたいと思うときに動き、そう思わないときには本気で動かない(P213)、リーダーシップの本質もやはり「情報編集力」。
Posted by ブクログ
とても示唆に富む内容です。
これを資源の少ない田舎でどう実現して行くか、もちろん中学校自体が変わらないと難しいのですが。
[よのなか]科、おもしろそうです。
Posted by ブクログ
本書の内容。
①つなげることで世界は変わる
②学校と塾をつなげる
③正解のない問題に取り組む
④情報編集力のテクニック
⑤子どもたちと世界をつなげる
⑥人を動かす
⑦偶然をつなげる
タイトル通り、学生・大人・地域社会〜子どもたちを取り巻く環境に携わる人たちを「学校」という場で「つなげる」。
それにより、従来の詰め込み型、情報処理型の教育ではなく、正解を自ら導きだしていく「情報編集型」「PISA型」の教育を重視しよう!というもの。
高度成長期から一貫して信じられてきた社会の常識が崩れていく現在、先行き不明確な世の中を生きていく子ども達を育てていく。
学校関係者は必読の一冊です。
Posted by ブクログ
ぅむ。なかなかおもしろかった。
まず、学校の改革も、今はこんなことが行われているんだなぁと興味深かったし、地域本部のあり方の源流を見ることができた。
community participationというのはなにも途上国の農村の話だけではなくて、日本の自分の学校でも必要な、また、鍵になることなんだなぁと実感。
しかし、保護者の負担は正直結構な物になりうると思うのだが、実際、もしこの仕組みが全国に広がったら、皆喜んでやるんでしょうかねー。そこだけ少し疑問。今はうまくいってるみたいだけど。先進事例としてはうまくいくんだろうけど。全国展開になって普遍的な制度になった場合はどうなんだろう?
やる気のある学校だけがそれをやればいい話なんだろうか。
あとは、教師を目指す学生時代からのボランティアも…いい案だとは思うし反対は決してしないけど、どんどんどんどん、学生が仕事をしなきゃいけない時代になるなぁと、ちょっと苦しくも思った。無給のインターン・ボランティア。それらに参加しないと就職できない、ある意味苦い時代ができあがってきていると思う今日この頃。
最後は、学校の話を少し離れて、リーダーシップのあり方にまで付言されているのが意外であり、でも面白かった。つなげる力。
Posted by ブクログ
目から鱗。
私が言うのもなんですが、著者の藤原和博さんという方は、とても頭の切れる方なんだなぁ、と脱帽。超エリートビジネスマンという感じで、スピーディーにザックザックと現状にメスを入れ、問題を解決していきます。「超ビジネス世界」と「教育界」って同じような手法や考え方でうまくいくものではないと思っていたけど、そこも柔軟さや先見を取り入れることで問題を乗り越えていくことは同じなのか・・・。この点では私の今までの思いこみが覆された一冊となりました。こんな風に影響力を与えられる、「つなげられる」人になりたいです。
Posted by ブクログ
民間人から初の都立中学の校長になった藤原さんの、その校長時代に実施した施策とその背景の解説書で、一読する価値はあると思います。
目の前の当り前を疑ってみることが大事と思っていてもなかなか気付けない。
疑ってみたら、何か改善するのが大事と思っていてもなかなか実行できない。
改善しようと思っても規則や制限があると、それを言い訳にやらずに済ませる。
そんな平凡な我々に対して、自分でできないことがあれば、できる人や物をつなげるようにすべきという事を伝えてくれる本です。
また、そのような力を子ども達が持てるように教育することの重要性も説いています。