あらすじ
隙のない笑顔に隠された本当のあなたを見せて――
絶好調、L・フォスターの人気シリーズ第3弾!
ある事情により1年前から身を隠して生きるエイヴリーは、バーテンダーとしてロディの下で働いていた。甘いマスクと見事な肉体の彼はやけどするほどの魅力の持ち主で、毎晩エイヴリーをベッドに誘ってくる。彼女はロディに惹かれる気持ちをおくびにも出さず、すげなく断り続けていた。一夜の情事を求める男に深入りしても傷つくだけだ。そのうえロディはうまく隠しているつもりだが、異様に用心深く、他人を寄せつけないところがある。そんなとき、エイヴリーに無言電話がかかってきた。どうしよう、私の居場所が見つかったのだ。■愛され続ける作家、ローリー・フォスターの新作! 〈Love Undercover〉シリーズ第3弾をお届けします。第1弾『隣人は切ない嘘をつく』で、妹のペッパーを守るために自らの身を危険にさらして生きてきた兄ロディがついに主役を務めます。ローリー・フォスターのヒーローといえば、筋肉隆々でセクシーなのはもちろんですが、愛情深く、女性や子ども、動物に優しいところも魅力のひとつ。陰のあるロディはその愛情深さと不器用さの点では本シリーズNo.1かもしれません。ずっと妹を守って生きてきたロディは人に頼ることも、弱みを見せることも知らず、気になる女性エイヴリーにも本当の自分を見せることができません。でも彼女は心をさらけ出すことを求めてきて…。ロディとエイヴリーの心と身体の攻防にご注目ください。
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Posted by ブクログ
Love Undercoverシリーズ3作目。原題「Getting Rowdy」。
犯罪すれすれの生活を送ってきたロディは、前作で人身売買事件の現場となったバーを買って改装、地に足のついた生活をしようとしていた。ウエイトレスだったエイヴリーをバーテンダーにし、彼女をものにしようとするが、彼女は一向になびかない。しかも何かから逃げているようだ。彼女の過去に何があったのか。
いきなり冒頭から、オフィスで別な女性に口淫をさせるシーンから始まる。性に関しては奔放なロディに、エイヴリーでなくてもドン引きだよ……と思うが、彼がそうならざるを得ない理由も描き出されている。そしてエイヴリーの過去の悲惨さ、黒幕はこの作者にありがちのバレバレではあるが、その卑劣な狂気に歯ぎしりする。
ろくでなしのロディだが、裏社会をくぐり抜けた知恵と行動力で、陰謀に塗れた事件の真相へと突き進んでゆく。一方で妹を溺愛し、そのナイーブな心につい絆される。私はシスコン、母性本能をくすぐるタイプが好きなので、3作の中ではこのヒーローが1番好きかも。性に奔放な男は本来好きではないのだが、3作を通じて描かれた、彼の生い立ちや逃亡生活、妹への思いを読めばさもありなんと思わせるのはさすが。
相変わらず派手なサスペンスアクションと濃厚なラブ満載。
6月に翻訳が出る、ピーターソンとダッシュが主人公の次回作も超楽しみ!