あらすじ
知りたい基本が一気にわかる。Q&A付で読みやすい。
この本を読めば、ピケティと『21世紀の資本』のポイントが60分でわかる!
サブテキストとして最適の「超」入門書が、日本初登場!
ピケティについて知りたい人、『21世紀の資本』を読みこなしたい人全員におすすめ!
この1冊で、ざっと「基本」を身につけよう!
【第1章「ピケティQ&A」より】
Q すごい厚さですが、要するに何が書いてあるんですか?
Q それだけのことに、なぜ700ページも必要なんですか?
Q 19世紀の所得や資本をどうやって測定したんですか?
Q その結果、どういうことがわかったんですか?
Q この不等式はどういう意味ですか?
Q 資本主義で格差はずっと拡大してきたんですか?
Q 『21世紀の資本』の何が画期的だったんですか?
Q こんな専門的な本が、どうしてアマゾン・ドットコムのベストセラー第1位になったんですか?
Q ピケティってどういう人ですか?
Q アカデミックな評価はどうなんですか?
Qこの本はマルクスの『資本論』とはどういう関係があるんですか?
Q 大学で学ぶ普通の経済学とまったく違う感じですが、どう理解すればいいんですか?
Q ピケティはどういう政策を提言しているんですか?
Q 日本とはどういう関係があるんですか?
【主な内容】
第1章 ピケティQ&A
第2章 ピケティをどう読むか
第3章 『21世紀の資本』の3つのポイント
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
1.資本主義の根本的矛盾「r>g」
資本蓄積→格差拡大→社会正義否定→民主主義の危機
2.ロバート・ソロー新古典派成長理論
成長率=労働生産性✕労働人口
国民所得=労働所得+資本所得
⇒海外生産の場合 利益は資本所得にしかならない
3.日本の格差問題 正社員と非正規社員の格差問題
非正規社員38% 特に女性は58% 時給は6割
4.格差の二つの原因
① テクノロジーの変化
② Globalな要因
5.資本主義の根本法則 ピケティ
①第一法則 資本分配率=資本収益率✕[K/Y]
②第二法則 K/Y=貯蓄率÷成長率 なぜ?
ex 12%÷2%=600%
12%÷1%=1200% バブル'80年代
6.タックス・ヘイブン対策税制
10%程度の所得 先進国の対外純資産はマイナス
Posted by ブクログ
トマピケティの本を読もうと思っていてその分厚さから手付かず。まずは中身を咀嚼したかったのでこの本はピッタリですね。
本質的な部分がどんなところにあるのか?が理解できました。
Posted by ブクログ
本当にわかりやすい。もっと早くに読めば良かった。
征服と公共事業をやり尽くすと経済成長が停滞して、社会が不穏になっていく。古代ローマ帝国も同じことしてた。古代ローマ帝国は滅んだけど、私たちの社会はどうなっていくの?
資本主義の問題は課税の問題でもあるんだ。
やっぱり北欧は最強だな。
もっと経済の本を読もう。
Posted by ブクログ
r>gという資本主義の残酷な現実。
超資本主義世界の一員として目を背けてはならない世界の摂理。
原書は分厚くハードルが高いため、シンプルな入門書でメインメッセージを掴むことから始めた。
1時間ほどで読めるのでオススメ。
経済学の基礎がない自分にとっては、入門書でもやや難しめ。
提示される数々のデータは残酷を超えて...
最早グロい。
余りにも大きすぎる敵に、怒りすら湧かず、ただただ悲しい気持ちにならざるを得ない。
労働者の立場に甘受しては殺されるという危機感も芽生える。
生涯労働者、AIに職を奪われる可能性が高い自分は、せこせこと端金で資産を形成する。
そして、最大限に、ルサンチマンを働かせて、超富裕者へのグローバル規模の累進課税が適用されるよう祈るのみである..。悲しい。
Posted by ブクログ
帯に書いてある通り「知りたい基本が一気にわかる」。よくある安易なまとめや解説本とは違う気がする。ちゃんとわかっている人が、ざっくりコンパクトに説明してくれている感じ。
Posted by ブクログ
日本人のためのピケティ入門: 60分でわかる『21世紀の資本』のポイント 単行本 – 2014/12/12
資本主義では過去200年間、格差が拡大し、今後も不平等が拡大する
2015年10月26日記述
池田信夫氏による著作。
ピケティによると2つの世界大戦後に平等になったというのは資本主義のおかげでは無いのだという。
グローバルな資本課税が必要であると。
(だたこれは実現が難しい)
NHKでもパリ白熱教室と題して21世紀の資本、ピケティの主張を紹介していた。
内容的にはNHKで紹介、解説していた通りである。
ピケティも来日の際にもっと若者に有利な税制にする。
これは富裕層の資産に、もっと高い税金をかけて、
その税収を、若い人たちの子育て支援などにまわすといった提言をしていた。
世代間格差などを考えれば当たり前の主張である。
それをいかに迅速に行うかが日本の今後を左右するだろう。
個人的に驚いたのはP69にある教育が格差を拡大するという項目で教育経済学の分野ではっきりしているのは、世代間の所得の相関が最小なのが北欧で、最大がアメリカだという事実。
原因のひとつはアメリカのエリート大学の学費が極端に高いこと。(1990年以降)
エリート大学に入るには親の社会的地位や大学への寄付などが勘案される。
アメリカが能力主義の社会だというのは、もはや建前にすぎない。
下位50%の低所得層の子供が大学に進学する比率は1970年以降10~20%。
上位4分の1の階層の子供の進学率は40%から80%に倍増。
つまりアメリカは親の所得で、子供の学歴はほぼ予測出来るようになった。
本書を読むとトマ・ピケティの主張することがすぐに分かる。
また日本ではどうなのかという点もきちんと解説しているのが良い。
21世紀の資本や「国家は破産する」のような分厚い本を読む時間は現代人はなかなか無いだろう。
どうしても池上彰氏のような解説が必要になる。
本というのは体裁を整える為に不必要にページが厚くなる傾向がある。
徹底的に無駄を省き薄い本にしたという点も評価出来る点だ。
トマ・ピケティの21世紀の資本の訳本が出版される同時タイミングに出た。
欧米の話題になった書籍(かつ分厚い本)の訳本が出る際にはこういった解説本を同時に出せるかどうかが重要であることを示した。
Posted by ブクログ
・資本収益率>経済成長率となり、資本家と労働者の格差が拡大するのが現在の金融資本主義、つまり配当や賃料の利回りが、所得の伸び率を上回っている
・理論的な裏付けはないが、相続効果とタックスヘイブン効果が格差の拡大再生産に繋がっている
・グローバルに所得課税を行い、所得隠しが出来ないように世界の金融情報を共有するのが格差縮小の方法
・マルクスのように私的所有権をなくすのではなく、もっとマイルドに、格差是正の為のグローバル課税を標榜している
Posted by ブクログ
ピケティの主張について知りたくて読書。
この数年、帰国するたびに耳にしていたピケティの名。原書の厚さ969ページに驚いた。これについては今後も原書の翻訳本を読む機会はないと思う。
そもそも資本主義は格差を拡大させるも。是正させるためのポイントは、累進課税で今後は、タックスヘイブンへのグローバル課税の仕組みが作れるか。
r>g
給料、所得を増やすことよりも資産運用へ頭と時間を使えということだろう。
市場経済の原則は、マクロ的には市場は右肩成長を続ける。だから、複利と時間の力を見方にした長期運用が安全、確実とされる。
読書時間:約25分
Posted by ブクログ
80ページほど。分厚いピケティの『21世紀の資本』を開設してくれる。忙しい人には、この解説本だけで良いのでは?それくらい、分かりやすい。
資本主義の根本的矛盾 r>g つまり、資本収益率が必ず成長率=国民所得の増加率を上回るため、格差拡大傾向を持つという矛盾。技術移転に格差縮小の効果があるが、資本蓄積は格差を拡大させる。この格差傾向を是正するには、グローバルな課税が必要であり、タックス・ヘイブンに資本逃避されると、上位層の所得が捕捉できない。
格差の大部分は同世代で起こっており、それは遺産相続によって拡大再生産される。この相続効果が現在の不平等の最大の原因だ。また、ハーバード大学の親の平均年収は45万ドル。教育による格差も拡大する。
我々に出来ることは何だろう。生まれながらの富裕層が富裕層を再生産する世界が、本当に理想的と言えるだろうか。高額な資産を手に入れられたら、後は金利のみで生きていける。それを宗教が禁止した時代もあるが、今は違う。適正に天才を生み出し、育むシステムこそ必要であり、環境や資産だけのギフテッドは無用ではないだろうか。
Posted by ブクログ
トマ・ピケティさんの”21世紀の資本”には興味が有ったのですがぶ厚くて難しそうだし高そうだったので購入を躊躇っていたの中、池田信夫さん著のこの本に出合いました。第一章ピケティQ&Aは凄く良くまとめられておりサブタイトル”60分でわかる”も決して大げさではないです。
Posted by ブクログ
分厚い「本物」は、とても買ったり読んだりする気にならないが、これならば・・、と。本職のエコノミストででもなければ、十分でしょう。
問題は、rが、一体どれくらいのものか、というのが、この本でも結局よくわからないところだな。
Posted by ブクログ
・資本主義の根本的矛盾
r>g 資本収益率>国民所得の成長率
資本収益率とは株式や債券や不動産などのすべての資産の平均収益率
つまり、資産家の儲けが国民の所得の伸びより大きく増えるので格差が拡大する
・グローバル資本課税(累進課税)
タックスヘイブンに所得が逃避してる
これをとめないと最上位層の所得が補足できず税制が崩壊する
これが世界の所得の10%を占める
・キリスト教やイスラム教で行われてきたのが金利の禁止。それを徹底したのがマルクスや社会主義者。私的所有権そのものを無くそうとした。
市場経済と所有権とは、資本家が労働者を支配する道具ではなく、無数の人々を命令なしに強調させる優れたシステムであり、それなしに経済は動かない。資本課税は、所有権を守りながら、r>gの生み出す格差を縮めようとするもの
Posted by ブクログ
r > g。資本収益率は国民所得の成長率を上回る。つまり、資本主義では所得分配の格差が拡大する傾向がある。これを防ぐにはタックス・ヘイブンへの資産逃避を防ぐ必要があり、その為に高度な国際協調が必要。資本主義が最高とは言わないが、他よりはマシ。個人ではコツコツと投資して「金利が金利を生む」状態を目指すしかないかなぁ。
Posted by ブクログ
ピケティのコンセプトの概略がつかめたのは収穫。よいかわるいか、今後も続くかはわからないけど、資本主義のルールに生きる以上は、r>gを理解して、資本家の振る舞いを意識して生きることをしたいと思う。労働者マインドだけではしんどい。
Posted by ブクログ
経済学の初歩的な知識があった方が分かりやすいのかも。意外と難しかった。ただ、「長期的にみると、教育投資が賃金格差を減らす最善の手段」との箇所に納得。教育が行き渡っていなければ、一部の経済的に専門教育が受けられる人に職業が偏っていくことになる。教育は大事。それなのに、日本の財務大臣はひどいことを言う。
Posted by ブクログ
21世紀の資本の解説本です。
全77ページで、内容もポイントごとまとめられており、気楽に読めます。
ピケティの言いたのは、資本課税は、21世紀のグローバル資本主義をコントロールする為のもので、目的は所有権を尊重して個人の権利を守ることであり、所得の再分配ではない。
Posted by ブクログ
なんの基礎知識もないと、正直このレベルでもあまりわかった感じはしない。「経験則としては労働所得より資本の所得の方が大きいので格差は拡大する」ということだけはわかった。タックスヘイブンの問題も迫る。見解と解説がはっきりと分かれていないのも混乱の原因か
Posted by ブクログ
Q&A、ピケティをどう読むか、3つのポイントを解説。戦後の平等化は幻想で1970以降格差は拡大。格差の原因は、教育とテクノロジー・スーパーマネジャー・遺産相続・タックスヘイブン。対策は、教育の機会、累進課税、金融情報の世界的共有。
薄くてわかりやすくてよいです。格差が悪とは言いつつ、富豪を主人公とし、富豪と同化して楽しむストーリーに溢れているからなぁ、なんて言えるのも。
Posted by ブクログ
金持ちの方がマルチマルチで競馬を当てるということを説明すればピケティもわかりやすいが、ともかく、r>gは資本主義の根本的矛盾というより、資本主義はその矛盾を推進力とするシステムであることは思想的には古いテーマ。しかし、共産主義という一つの「理想」が消滅し、かくも露骨な形で資本が流動することになり(端的に言えばCPの飛躍的な進歩)、かくも露骨な形で成金が増えることが「世界的な」情報として(CPのおかげで)皆に知れ渡ってしまう露骨世界の登場にあって当然出るべき論点だとは言える。
Posted by ブクログ
分かりやすい。
苫米地英人氏はピケティが「2%の成長率は妥当」と言っていることから体制派だと書いていたが、この本ではそこまでの理由は書いていなかった。
大前研一氏は日本人の低消費意欲をピケティは理解していないと断じていたが、そこまでの踏み込みはなかった。
ピケティ本が話題になって大急ぎで書かれた本。
それにしては分かりやすく説明が良心的だった。
東洋経済は質の高い良い本が多いと思う。
Posted by ブクログ
資本収益率が労働生産性と労働人口増加率の乗数なら、今後の労働人口の減少により、資本収益率はピケティが説くr>gとならない時代が到来するのではないか?
Posted by ブクログ
r>g r=資本収益率、g=国民所得の成長率
格差は世代ではなくほとんどは同世代で起こっている。
資本主義には不平等化の傾向がある。
日本は資本市場が機能していない。キャッシュフローを株主に還元せずに浪費すると株価は下がり回収のターゲットになるが、日本では持ち合いなどにより回収不可能になっている
原発停止によりLNG輸入が3兆円/年増えた。
グローバル資本主義にとって重要なのは配当可能利益がいからになるかなので生産コストと税金の安い国で生産するのが当然。交易条件の悪化する日本に生産拠点を戻す理由がない。
ハーバード大の親の平均年収は45万ドル
累進課税率の低下で格差は広がる
Posted by ブクログ
すっごく簡単にまとめてあり、中立的に整理してあって、読みやすい。
池田信夫はエコノミストじゃなくて、単なるヘボ評論家に過ぎない。
オレは、twitterで、何度か彼とやり取りしたことあるし、ニコニコ動画のライヴ映像とかでも見たことある。
そういうときはフツーだった。
朝生に出てるの見ても、どこにいるのか分かんないくらい大人しかった。
ふだんは、フツーなんだけど、基本的には、性格が異常に悪い。
この人は、発達障害に違いない。
山形浩生との論争とか見ると、この人の性格の悪さが、よく出てる。
山形からやり込められて悔し紛れに発した一言が
「横文字を縦文字に書き換えるしか脳のないくせに」だった。
そりゃまあそうだけど、と笑ったけど。
あの程度のヘボ評論家が、山形浩生と論争して勝てるワケない。
Posted by ブクログ
日本は好むと好まざるとにかかわらず、グローバル資本主義に巻き込まれています 資本収益率γが成長率gを上回る 先進国では単純労働者の賃金が新興国に近づくので、知識労働者との国内格差が拡大します。特に日本では、中国との賃金の差が2倍以上あるため実質賃金の低下が続いています 日本では持ち合いなどによって買収が不可能になっているため、経営者が保身のために貯蓄しているのです
Posted by ブクログ
なんとなくしか理解出来なかった。
数式とかよく分からない。
この本で自分が理解したことは、
資本収益率が経済成長率を常に上回る。
すなわち金持ちがもっと富み、貧困層との格差は広がるということ。
インターネットが普及しているこの社会で、取り替え可能な人材は価値が低くなり、取り替え可能じゃない人材は価値が高くなる。
つまり価値ある人材は富み、価値のないものは駆逐されていくと言うこと。