【感想・ネタバレ】2時間で丸わかり 物流の基本を学ぶのレビュー

あらすじ

入社3年目くらいまでの若手社員に向け、実務に関する必要な情報だけを厳選し、わかりやすい図解と解説文でコンパクトにまとめました。
著者はメーカー、物流、倉庫、商社など、物流の川上から川下まで、さまざまな企業で経験を積んでいるうえ、講師経験も豊富なプロフェッショナルだから、「物流のことがわかる」だけでなく「物流の仕事がわかる」本になっています。

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Posted by ブクログ

ちょっと難しい内容でした。如何にわかりやすく、伝えていこうという姿勢ではなく、わかりあえないことを前提としていろいろな問題もありますよとの投げ掛けかとおもいました。

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2021年04月10日

Posted by ブクログ

20191125
何度目かの再読です。私は経営コンサルタントを仕事にしていますが、全くの門外漢だった物流最適化プロジェクトにアサインが決まったときに読みました。この本は本当に分かりやすいと思います。いわゆる物流の基本(タイトルの通り)が盛りだくさんで、初心者には本当に助かります。

物流の現場では、専門用語、しかも似た言葉が議論で飛び交うので、今本当に認識が合ってるのかと不安になることも多いです。例えば
・入荷、入庫、搬入、納品
・配送伝票、配送ラベル、送り状
・理論在庫、論理在庫、実在庫、実地在庫、実棚在庫 等。

そんなとき、本書に載っている定義を基に、「私は今こう理解してますが、合ってます?」とクイックに認識統一を取ることができるようになりました。言葉大事!!

私が担当したのは受注システム・WMSの導入と標準的な業務設計だったので、倉庫の現場改善は(ABC分析によるロケーション改善など)はまだやれてません。本書を読んで、なるほどなーと思いつつ、やはりここは経験がないと具体的なPJアプローチまではイメージしづらいですね。いつかそこも経験してみたいなと思います。

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■特に印象に残った箇所

在庫の減らし方
・取扱品目の縮小
・動きが鈍い品目の受注生産化
・部品の共通化
・在庫拠点の集約
・仕入れと発注のコントロール

発注量の計算は「定量・不定量」x「定期・不定期」の4つ
不定期(定量)は、需要が安定している商品に適する

特別積合せ便は送り状ごとの運送契約のため、個数は関係ない。ここが1箱単位で料金が決まる宅配便との違い

物流部門と営業部門が協力して受注を平準化することで、結果物流センターのサイズ縮小、作業員の工数削減も可能になる

欧州では引き取り物流が盛ん。買主はみなし物流コストをクリアにできる

物流コスト比率
医薬品は小さく軽く高価なので、低い
通販は販売量が多いのに件数が多く手間がかかるため高い

「送料無料」など存在しない。商品単価に含まれているだけ

賃貸借契約と保管契約
保管契約は「委託契約」のため、荷主は自由に貨物に触れたり、流通加工作業ができない

物流の6機能
包装、輸送、保管、荷役、流通加工、物流情報システム

5つの領域
調達物流、生産物流、販売物流、回収物流、消費者物流

物流拠点3種類
DC, TC, PC

パレットは主に1100×1100. 稀にユーロパレット800×1200や米国パレット1219×1016がある

マテハン機器
・フォークリフト、ハンドフォーク
・ピッキングカート
・DPS
・エレベーター、垂直搬送機
・自動仕分け機
・シュリンク包装機
・自動製函機
・ホイスト、クレーン
・バーコード関連機器、ラベル発行機

段ボールはカートン、木箱はケースが世界共通の呼び名だが、国内物流では通用しない

3PL: 物流業務の改革提案をすることができる業者
4PL: 荷主に代わって複数の3PL業者を管理する会社

モーダルシフトとは、CO2排出を削減することを目的として、トラックから鉄道、海上輸送に変更すること

梱包材を減らすためには、まず段ボールの体積を減らす

物流センターの流れ
入荷、入庫、保管、出庫、出荷

貨物を近距離移動することを横持
貨物を違うフロアに動かすことを縦持

段ボール単位・バラ単位の両方で出庫ピッキングを行う方式をダブル・トランザクション方式と言う

シングルピッキング = オーダーピッキング
トータルピッキング = バッチピッキング
必要とする作業スペースの広さが異なる

棚卸しでは、
少なく申告して脱税する人
多く申告して資産=見込み利益を多く見せたい人 がいる
だからこそ、会計士が第三者として見張る必要がある

クレームで最も避けるべくは、
・間違った保管場所に貨物を置く
・複数のロットが混在してしまう
・ピッキングリストの字が小さい

6ない運動
探さない、書かない、移動しない、待たない、持たない、考えない

物流センターで何もせずに立っている人は、サボっているのではなく待っている

改善を指導する場合、文字を少なくすること。写真で伝えるのがベスト

5Sがやはり大事。
整理、整頓、清掃、清潔、しつけ

作業の単純化は身近なところで見つかる
・動線、レイアウトの変更
・梱包資材置き場の場所
・作業台の高さ

倉庫を借りる際は、
周辺にどの程度の労働力があるか、
駅から遠い場合は通勤の足
渋滞 も考慮。ICから近ければ良いものでもない

KPIで得た数値をどう使うかを事前に明確にする。集めることが仕事になってしまっては意味がない

在庫回転率は大きいほど良い。回転率が高いと言うことは、手元にある商品がいつでも新しいということ。どの程度であれば良いかは一概には言えない

ブルウィップ効果: 消費者、商店、卸売業者、メーカーの順に需要が高まり、無駄に多く生産してしまう現象。SCMを導入し、上記企業同士で販売情報を共有する

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2019年11月26日

Posted by ブクログ

2時間で丸わかり 物流の基本を学ぶ2014/11/6
著:木村 徹

著者は、物流・貿易研究所所長。通関士。JETRO認定貿易アドバイザー。物流の川上から川下まですべてを経験している物流のエキスパートとして、大手商社、JETRO、JILS、地方公共団体、大学等で、物流や貿易に関する講演や講義を行う他、日本関税協会で講師を務める等幅広く活躍している。

物流なしでは、経済がまわらないし、私たちの生活も成り立たない。物流は日本経済の根幹を担っていると言っても過言ではない。

物流は利益を生まないコストセンターであると一昔前まで言われていたものの、近年、コスト削減や効率化によって利益を作り出す部門として、あらためて注目されている。

本書はかの6章により、構成されており、物流業務を体系的に短時間で習得するのにうってつけの一冊となっている。
①ロジスティクスは会社の利益に直結する重要な部門
②物流にかかるお金の話
③いまさら聞けない物流の基礎知識
④物流現場では何が行われているのか
⑤先輩から一目置かれる、覚えておきたい知識
⑥これからはロジスティクスとSCMの時代

2時間で丸わかり・・・等の類の本の大部分は2時間では丸わかりではない本が多い。しかし、少なくとも本書はそんな類の本とは違い丸わかりかもと思わせてくれるような納得感のある一冊であった。

2時間でその業界のことを全てわかる等不可能である。しかし、本書のように基本的なワードや考えのみならず、しっかりと最近のトレンドを織り交ぜることによって確実に知識として実務で役立つことが書かれていると実感させられる。

物流といっても奥が深い。物を運ぶだけではなく、商品の他にも安全を運んだり思いを運んだり一言では語れない。そして物を運ぶということだけを行うことを求められておらず、その他の付随することまでも求められる。

それをチャンスとしてとらえ、他社との差異化を図り、生き残っている企業も多く存在する。他業界と同様物流業界の動きについても非常に早い。

早い安いだけが求められる業界でもなくなった。
大企業のような資本をかけた大規模な物流センターで差異化を図ることが難しい中小企業にとっては隙間を狙えばまだまだ生き残る方法は存在する。そして物流業界にはそんな隙間がまだまだ存在するように感じる。

本書で触れた知識についても本当に一部分ではあるものの業界を知るきっかけにはなった。本書を土台に本業界についての知識を深めると共に派生した他の業界もますます学びたくなった。

楽しく読める1冊。

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2016年02月16日

Posted by ブクログ

・在庫とROAの関係
在庫を減らせば棚卸資産が減り、ROAも高くなる

・出版業界では返品が当たり前になっており、仕入れ側はしっかりとした需要予測を行わない。結果、返品も多くなり結果としてコストに跳ね返る悪い習慣である。

・在庫のABC分析
出荷頻度が高い順にABCに分類し、Aクラスはなるべく出荷しやすい場所に配置

・物流を自社で行う会社の物流費は固定費
・物流会社に委託する会社は変動費
→変動費化がトレンド

・欧米では引き取り物流が進んでいる(EXW)
買主が売主の物流センターまで荷物を取りに行くことで、商品価格に過剰な(見込み)物流費が転嫁されるのを防ぎ、コストダウンを狙う。

・流通加工では、組み立てや小分け、梱包、値札付けなどを行っている

・「トンキロ」とは、貨物の重量(トン)×運搬距離(キロ)
重量ベースだとトラックが9割を占めるが、トンキロだと船の割合がかなり増える。

・3PL
物流業務の改善提案をすることができる能力を持った物流会社(日立物流など)
アセット型と非アセット型がある。

・ブルウイップ
小売店→卸売業者→メーカーそれぞれが受注よりも多めに商品を手配してしまうことで、メーカーが作りすぎて在庫が余ってしまうこと。メーカーは在庫の処分費も考慮し商品価格を決定するため、「売る分だけつくる」ことは結果的に商品価格を下げること/または利益を上げることができる。そのためにはそれぞれの在庫情報等、情報共有をシステム化することが重要

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2022年01月28日

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