あらすじ
親を亡くし、親戚中をたらいまわしにされる不幸な少女、勇希。夏休みの間だけ身を寄せることになったのは、横浜に住む、会ったこともない伯父の家。勇希が恐る恐る訪ねると、意外なことに、その伯父は可愛いカフェのオーナーをつとめていた。 彼は変わり者のようで、同居するにあたって勇希が約束させられたのは、あまりにも奇妙なことだった――。 「魔女の後継者として、真摯に魔法の修行に励むこと」 不思議なカフェを舞台に紡がれるのは、色とりどりの美しいハーブティーをめぐる、心癒やされる物語。
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Posted by ブクログ
読みながらハーブティーが飲みたくなる一冊。各話で出てきた、ハーブカフェの客となる人物たち。皆最初は取っ付きにくく感じも悪い癖のある人物だったはずなのに、マスターの淹れるハーブティーに心を解きほぐされて本来の穏やかさや温かさを取り戻していくその過程が素敵だった。その人物たちが別の話の中でカフェに足を運んでいる様子がわかる描写が可愛らしいし、カフェのために、そして自分に大切なものを思い出させてくれた与えてくれたマスターのために動く姿が本当にあたたかかった。その場その場で相手のためのハーブティーを淹れるマスターが本当に素敵で、わたしも魔法使いのハーブカフェに通いたい、という気持ちでいっぱい。主人公の勇希は今までの環境のせいかとても大人びているけれど、マスターの元で過ごすうちに十五歳の女の子らしい優しさと賢さ、ちょっとの焦燥感、そして強さを手にしていて、読めば読むほど可愛いという気持ちが強くなった。今度読み返すときはハーブティーを淹れてから読もう、と思う。
Posted by ブクログ
女の子が『魔法使い』のマスターとひと夏を過ごして成長するお話。
作中でさまざまなハーブティーが出てきて効能や性質を知ることができる。色が変わるお茶に主人公と同じくびっくりした。
読み終わった後、とても心がぽかぽかした。
Posted by ブクログ
【あらすじ】
親を亡くし、親戚中をたらいまわしにされる不幸な少女、勇希。夏休みの間だけ身を寄せることになったのは、横浜に住む、会ったこともない伯父の家。勇希が恐る恐る訪ねると、意外なことに、その伯父は可愛いカフェのオーナーをつとめていた。 彼は変わり者のようで、同居するにあたって勇希が約束させられたのは、あまりにも奇妙なことだった――。 「魔女の後継者として、真摯に魔法の修行に励むこと」 不思議なカフェを舞台に紡がれるのは、色とりどりの美しいハーブティーをめぐる、心癒やされる物語。
【感想】
Posted by ブクログ
魔法使いは基本的に好きだから買ってしまった。でもどかーんとかきらきらな魔法はなくて気持ちの切り替え方をそっと示してくれる魔法って感じ。ちょっと気持ちが疲れたら読み返したくなる。
あと月が神秘的なよい雰囲気ででてくるからよりよい。
言葉使いがとても好きで素敵。
Posted by ブクログ
現実的かと言われると、物語なので…という内容が多い。
また物語終盤で主人公の背景にある家庭、遺産相続等の問題がリアルに描かれているので、前半部分の物語らしく、ふわふわとした印象からのギャップが大きく感じられた。
ハッピーエンドで、読み終わりはスッキリしている。主要登場人物の今後が気になる、余韻の残り方だった。
ハーブについてもっと知りたくなる素敵な描写が多い。
子どもの頃に一度読んでいた作品。久しぶりに読んだので、内容を忘れていて新鮮に感じられた。
Posted by ブクログ
こういう温かくて丁寧な暮らしをしてみたい。
ハーブに興味がわいた。
話も好みなのだが、登場人物が出てくるとき性格が悪すぎるw、そこが少しもやもやする。
Posted by ブクログ
ありきたりな内容ではあるけれど、物語の中で色々なハーブを交えて進んでいく内容には、気持ちがほっこりした。
息抜きやちょっと気持ちを落ち着けたい時に読みたい本。
Posted by ブクログ
久々に本を読むかと重い手に取ったのが本書。通勤時間に読む用にカバンの中に入れていたものの、一週間持ち歩きっぱなしだった。
冒頭の不穏な空気に読み進める気力が必要かもしれないが、読み始めると先生である伯父さんのふにゃっとした雰囲気とハーブ園の夏の避暑地のような雰囲気、カフェを取り巻くちょっぴり個性的な常連達に、ページがどんどん進むようになる。未婚の母が亡くなり親戚をたらい回しにされ、夏休み中の衣食住の心配と、高校への進学費用のあてもない少女が主人公という点で読む気力を要する。居場所が見つかって良かったねというラストで終わるが、既婚者と不倫し子供を産んだあげく、その子が安心して暮らせる居場所を残さず逝った母、妻がいるにもかかわらず15歳の少女に手を出した既婚者、子供が15歳になるまで手を出さないという約束を律儀に守ったあげく親戚をたらい回しにすることになった状況が重い。どんなに愛があったって、大人の無責任さが勇希に寂しい思いと年相応でない大人らしさを身につけさせた。マイナスがやっとゼロになった程度で感動はできない。
Posted by ブクログ
いかにもラノベらしい急展開と都合の良い話回りだと思ってしまった。
だけど、ストーリーは楽しく読ませてもらった。
人間の薄汚い面を結構辛辣に書いていたので少々驚き。
なんだかんだ言って、ハッピーエンドに落ち着いて良かった(´`*)
読んでいると、確かにハーブティーが飲みたくなる。
Posted by ブクログ
文体が読みやすくてよかった。
大人びて、でも安心できる居場所がない不安に常にさらされている主人公、勇希視点で物語は始まる。
先生と勇希の会話の中に、月の光や、ハーブティーという自然のものに触れる楽しさが伝わってきて、癒されるけど、勇希のバックグラウンドがすごいハード。
不倫の末、未婚の母ととなった勇希の母。そんな母をお堅い職業の伯父たちは恥だと思い、勇希の母のことや勇希自身を、受けた迷惑の鬱憤はらしに代わりに責める。
そんな中で7年も過ごしてきた勇希は本当に大変だっただろうに。。。
勇希の両親を悪くは言いたくないけど、継いだDNAは変わらないんだから、せめて認知はし(させてあげ)ようよ、と思う。
15歳になったら運命は周りだすのかもしれないけど、様子くらい見守ってあげててほしかったよ。
まぁそうすると物語にならないんだけど。
魔法使いというキーワードは好きだけど、この物語では魔法は、ハーブティーと月に宿るパワーを言っている。
「意思に従って、意識の中に変化をもたらす業である」
ハーブの効能は基本的なものは知っているけど、こうしてシーンごとに出てくるとその効能や背景に驚くばかり。
にわか知識じゃたしかに魔法使いにはなれなさそうだ。
最後はハッピーエンドとなってよかった。
勇希は今後はあの館で魔法使いの後継者となるんだろう。前髪切ったらかわいくなったので、夏休み後にひと騒動起きそう。
高校受験のみ、頑張れ。