あらすじ
大地震に襲われて、ドロシーが馬車ごと地面の裂け目に飲みこまれてしまった。いっしょに乗っていた少年ゼブ、ひねくれネコのユリカと共に、やがてたどり着いたのは、冷酷な野菜人間たちの住む地下の国。そこで偶然オズの魔法使いに出会ったドロシーたちは、危うく殺されそうになるところを彼に救ってもらい、この恐ろしい国を脱出した。ところがその先には、まだまだ危険がいっぱい。家に帰る道を求めて進む魔法使いとドロシーたちに、姿の見えないクマ、空飛ぶ木の怪物たちが次々と襲ってくるが……! 夢と冒険に満ち溢れた傑作シリーズ第九弾!
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Posted by ブクログ
ハヤカワ文庫の翻訳の順番は異なったけど、オズのオズマ姫のすぐ後の話がこちら。ヘンリーおじさんとのオーストラリア滞在を終えてサンフランシスコに着いたドロシーがカリフォルニアの地震でできた地割れに落ちて地下の国に行く。ドロシーと一緒に子猫のユリカ、馬車の運転手ゼブと馬のジム。同じように地割れに気球ごとはまって降りてくるのが「オズの魔法使い」。マンガブー、透明な人たち、三つ編み男、ガーゴイル、コドラ。結局はオズマの魔法でオズに移動。
オズという国の名前とペテン師である「オズの魔法使い」の名前の関係が解き明かされる。「オズの魔法使い」の本名は、オスカー・ゾロアスター・ファドリグ・アイザック・ノーマン・ヘンクル・エマニュエル・アンブロイズ・ディグス。略してOZ。サーカスに入って気球にもOZと書いていた。オズにもその気球に乗って飛んできた。しかしオズマが言うには「オズの魔法使い」がくる前のオズの支配者も「オズ」か「オズマ」だった。「オズ」は偉大にして善良という意味。オズマの話では、オズを分割支配しようとした四人の魔女に依頼されたモンビにオズマの祖父がさらわれ、さらにはオズマの父も捉えられ、オズマは男の子に変えられてしまった、とのこと。その後、北にいたモンビを北の魔女が倒し、南ではグリンダが南の悪い魔女を倒し、やがて「オズの魔法使い」がやってきた。これはオズの虹の国で語られた「オズの魔法使い」とモンビの関係とは異なる。
猫のユリアと馬のジムのお伽話の世界に馴染めない感が悲しくも現実。
Posted by ブクログ
(内容)
サンフランシスコの親戚を訪ねていたドロシーは大地震で地下に落ちてしまう。地下の国の住人に敵視されて困っているところに、同じく地震でできた地割れに入り込んでしまった<魔法使い>のオズが気球に乗って登場。二人は他の旅の仲間と共に力を合わせて地下の国を脱出、さらに地上への道を求め旅を続ける。
(感想)
ハヤカワ文庫ではオズシリーズ第9弾として発行されました。あんまり面白くないから飛ばされたのかなと思っていましたが、いやいやけっこう面白かったです。なんといっても第1作でいんちきペテン師のイメージしかなかった<魔法使い>がけっこう頼れるオジサマとしてカムバックするのがうれしい
Posted by ブクログ
『オズの魔法使い』の続編、オズ・シリーズの第4作目。
(早川書房ではシリーズ第9弾として出版されています)
大地震に襲われ、ドロシーは馬車ごと地面の裂け目に落ちてしまう。
一緒に乗っていた少年ゼブとネコのユリカと共に辿り着いたのは、野菜人間の住む地下の国。野菜人間達に襲われ、大ピンチのドロシー達の前に現れたのは、あのオズの魔法使いだった。
なんとか危機を逃れたドロシー達は、この恐ろしい国を脱出することを決意する…。
前の3作を比べると少し見劣りするものの、ホラー要素があったり結構楽しめる内容でした。
トトとは対照的な白い猫のユリカが出てくるのですが、これがまた凄いヒネクレもの。ユリカの裁判の話は面白かったです。
あと設定で気になる矛盾点が。
「虹の国」では、オズがオズマを攫ってモンビに預けたという事になってましたが、本作ではモンビがオズマを攫った、と変更されてしまっています。
オズが悪人にならないようにするための配慮で設定変えたのか謎ですが、モンビがちょっと不憫です。