【感想・ネタバレ】男は敵、女はもっと敵のレビュー

あらすじ

映画好きが高じてフリーの宣伝マンをする藍子36歳。仕事は順調だが、W不倫の果てにフッた男が仕事場に現れ復縁をせまり……(『敵の女』)。22歳の真紀はデザイン会社で働く。今は仕事よりも来月入籍するバツイチのカレが大事。だが、その元妻と仕事をすることになり!?(『Aクラスの女』)。など、恋と仕事にまっすぐ生きる女たちをリアルに描いた連作短編集。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

連作短編集。
映画の宣伝マン藍子、36歳。
最初のストーリーで、藍子は不倫をしていて、仕事でも成功しているような感じではなく思えたのに。
最初は藍子の目線でのストーリーだからかな。連作なので、ほぼ全員がこの後のストーリーで出てくるし、特に藍子は毎回出てくるので、そういう意味でもおもしろい。

藍子のポリシーは憧れるよね。まぁかなりの美人ってところがポイントなんだけどね。

個人的に最後のショートが好き。不倫相手の子供が出てくる回ですな。彼女の人を惹きつける理由が全編を通してわかるし、ダメな部分もわかる。
彼女のまわりの人間もいい人・悪い人ってことでなく、人間として扱われていて読んでいて不快感がない。
ちょっと中だるみする箇所もあるけど、藍子のキャラが好きなので基本的にはさらっと読めちゃいます。

この作者のほかの話も読んでみたいなって思いました。

0
2014年10月13日

Posted by ブクログ

ネタバレ

きれいな女の人は性格がよければよいほど、
欠点がなければないほど、憎まれるのかなぁと思った。

全編違った人の視点で書かれているけど、
全て繋がっている作風で面白かった。

個人的には知らない単語がちょくちょく出て来たので
調べて新しく意味を知るのも楽しかった一冊。

最後の子供が誰とのって言うのは消去法で
1人に絞ったけど、中途半端な候補が多くて
ちょっとだけ、この人であってるのか不安、、、

0
2018年05月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

山本幸久さんの書く女性はいやみがないんですね。

他の小説だったら、すごく嫌なキャラだろうなって立ち位置の人でも、
不思議と憎めないところがあったりする。

今回のお話は、フリーの宣伝ウーマン・藍子を軸にした
男と女の愛憎劇オムニバス。
一応軸は藍子なんだけど、オムニバス形式なので、
話ごとにヒロインは変わっていくわけで、
話が変わると、今度は藍子の恋敵の女性とか、
藍子を慕う男なんかの視点で物語が展開していく。

藍子の側からだけみたら、恋敵の嫌な女かもしれないけど、
彼女たちにも彼女たちの事情があるわけで。
というか、読んだあと、どっちかというと、恋敵の真紀や八重の方に
共感を覚えてしまいましたですね。
彼女たちの方が、どっちかというと実はまっとうで、
藍子の方が、なんというかちょっとはなにつくとこがある女だって感じになってて。

山本さんは、こうやって視点を変えて、主人公を変えて
同じ世界で物語を展開していくのが得意技なんだが、
そのおかげで、登場する人たちそれぞれの気持ちがよくわかるお話でした。

タイトルからして、もっと女の怖さとか恨みつらみの出る話かなと
心配してたんだけど、そんなにいとこはなかったです。
まちがいなく「こりゃ敵同士の話だわ」ってのはあったけどね。

文庫版は新作が1本追加されています。
そして、山本さんのファンだったら、絶対嬉しいあのコンビが登場します。
彼女たちがどうしてるかがわかりますよ。

全て

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2011年05月05日

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