あらすじ
地上400kmの宇宙に浮かぶサッカー場と同じサイズの巨大な駅(ステーション)。2010年に完成予定の国際宇宙ステーション(ISS)は、6名の宇宙飛行士が長期滞在しながら実験や観測ができる、人類初の巨大な宇宙実験施設です。日本人で初めて長期滞在する若田宇宙飛行士が、ISSの仕組み、宇宙飛行士の衣食住、訓練などを、自らの体験を通して興味深く語ります。(ブルーバックス・2009年2月刊)
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Posted by ブクログ
宇宙飛行士若田さんが3ヶ月の宇宙飛行の直前に出した著書
きぼうの役割、宇宙飛行士に求められる能力、運用センス、
地上での訓練など詳細に分かりやすく書かれ、宇宙や実験の写真など多く掲載
宇宙へ暮らす時代を身近に感じる事ができる
長期滞在では、ミニ地球環境を維持する仕組みや環境が不可欠である
酸素を供給し、二酸化炭素を除去し、気圧、温度の維持。
飲み水や食糧を供給し、排泄物を処理など。
環境制御システムを宇宙で長期に維持すること自体、非常に大きなチャレンジ。
しかし、そこで得られた技術やデータ、知識や我々地上の生活に還元できるものは多い
水は貴重品
飲料水、実験機器などの冷却用水さらには電気分解して酸素を発生するためにも使用される
大部分は、補給船などで運ぶ。
宇宙飛行士の汗や水蒸気などを再利用する
今回実験で行われた尿を飲料水として再利用するシステム。
若田さんが宇宙で美味しいと飲んでいたのを思いだす
これが完全に機能すれば、地上からの運搬はなくなるらしい
ちなみに宇宙でのコップ一杯の水は、運搬費に換算すると30〜40万円らしい。
宇宙飛行士に求められる能力
・リスク回避
・優れたコミュニケーション
若田さんも元パイロットで技術職出身が多いが、今後はNasaは教育面に力を入れ
教師からの採用を積極的に行っているらいしい。
若田さんの心がけ。印象深い
・Trust and velify
信ぜよ、されど確認せよ
「人間はケアレスミスをするもの」という前提のもとに従事する
・Better sounds good than feels good
自分自身が心地よく感じるより、相手に自分の状態が良好であると感じてもらうことが大事
Posted by ブクログ
ISS、というか宇宙での作業より訓練の方が圧倒的に大変そう(死にそう)。目隠しジェット機操縦とか雪山高熱登山とか、常人には真似できそうにない。しかしこれくらいの負荷に耐えられるようにしておかなければ宇宙は厳しいのだろう。ハードル下げられる日が来てくれたらいいなあと思う。
Posted by ブクログ
国際宇宙ステーションに長期滞在中の若田さんにエールを
送りたくて、書店で見つけて即買いした一冊。
第1章 宇宙ステーションは「ミニ地球」
第2章 国際宇宙ステーションで何をする?
第3章 長期滞在―「宇宙に暮らす時代」が始まる
第4章 宇宙飛行士はどんな人たち? 宇宙で何をする?
第5章 宇宙飛行士に求められる能力―「運用のセンス」
第6章 宇宙飛行士訓練の実際
第7章 グループで力を発揮するために
第8章 宇宙飛行士の地上業務
第9章 宇宙開発を日常に活かす
国際宇宙ステーションの概要を分かりやすく解説している
第1章~第3章ももちろんよかったけれど、やっぱり宇宙
飛行士のことを書いた第4章以降が俄然面白い。
宇宙飛行士の訓練が厳しいものだと想像はしていたものの、
こんなに過酷とは知らなかった。飛行訓練や水中での訓練
あたりは一般の人も知るところだけれど、チームを組んで
標高3,000~4,000m級の山を真夏と真冬に、つまりいちばん
季節が厳しいときに登る、なんていうことまでやるとは。
チームビルディングには最適な訓練なんだそうだ。
この他、この本を読んで初めて知ったことのひとつは、英語
に加えてロシア語もマスターしなければいけないということ。
これは、1993年にロシアが国際宇宙ステーション計画に
加わったことで、英語と並んでロシア語も同ステーションの
運用に組み込まれたことがその理由。
若田さんによれば、「戦争映画の戦闘シーンの会話」ぐらいの
コミュニケーションが交わせるようにならないとダメだとか。
やっぱり、宇宙飛行士というのはスーパーマン、スーパーウーマン
だな、との思いがますます強くなった一冊。
Posted by ブクログ
題名にもある通り、ISSおよび宇宙飛行士について書かれていて、著者の自伝ではない。ISSと宇宙飛行士という形に本書の内容は大きく分けられる。
正確な状況把握、的確な作業の遂行、コミュニケーション。これらの能力は地上でも宇宙でも大切なもの。しかし、宇宙におけるこれらの重要性は、地上におけるそれとは比較にならない。なぜなら生命の危険に直結するからだ。だっから過酷な環境下で何度も訓練を行うのだろう。
また、宇宙で実験することの意義、ひいては宇宙開発の意義もよく伝わってきた。
各章内が細かく別れているので、呼吸がとりやすかったので簡潔にまとまっていると感じた。読みやすい本。
Posted by ブクログ
[ 内容 ]
国際宇宙ステーション(ISS)は、1998年から建設が進められている世界15ヵ国による国際協力プロジェクトだ。
日本人で初めてこのISSに長期滞在する若田宇宙飛行士が豊富な写真・図に自らの体験を交えて、そのすべてを興味深く解説する。
[ 目次 ]
第1章 宇宙ステーションは「ミニ地球」
第2章 国際宇宙ステーションで何をする?
第3章 長期滞在―「宇宙に暮らす時代」が始まる
第4章 宇宙飛行士はどんな人たち?宇宙で何をする?
第5章 宇宙飛行士に求められる能力―「運用のセンス」
第6章 宇宙飛行士訓練の実際
第7章 グループで力を発揮するために
第8章 宇宙飛行士の地上業務
第9章 宇宙開発を日常に活かす
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
Posted by ブクログ
若田光一さんのISSの説明本…のはずだが、おおむね内容は宇宙飛行士の業務に関するもの。やはり冬山訓練やロボットアーム訓練(若田さんの十八番!)など宇宙飛行士としての訓練や経験は非常に濃密に書かれている。特にロシアでの訓練の様子やアメリカとロシアの宇宙飛行に関するポリシーの違いなどは若田さんでないとここまで詳細には書けないだろう。
この本の内容はISSや他のミッションについて内容薄めな事から分かるが、日本人の最長宇宙滞在記録を持つ若田さんは業界きってのプレイヤータイプ。野口聡一さんや山崎直子さんなどロビー活動が盛んな優等生的スポークスマンタイプの話は分かりやすく興味をそそられるが、こういう職人気質の宇宙飛行士の話も面白い。
Posted by ブクログ
テレビで紹介されていた
(というか、クイズ番組で、この本から問題が出題された)
ので手に取ってみました。
若田さんがISSに行く前のものなので、ちょっと古いです。
かなり、斜め読みです。