あらすじ
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化学反応はどうして起こる? 高校化学でここまでわかる! 身の回りの物質の性質や反応のしくみを知るのが化学。電池に電気が蓄えられるのはなぜ? 洗剤に「まぜるな危険」とあるのはなぜ? 使い捨てカイロはなぜ熱くなるの? そんな日常の不思議が高校化学で理解できてしまうのです! 役立ち感満点、大人だからこそ知っておきたい高校化学のエッセンスを、身近な現象を切り口に解説。学び直しに最適化した知的実用書! (ブルーバックス・2013年5月刊)
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Posted by ブクログ
復習や再開、というよりも初めまして感があり、いい加減な勉強をしてきた自分を悔やむ。もはやこういう本はリスキリングの範疇になってしまった。が、救いは、面白いと思いながら読める事。授業で習うより、自由に読書で学ぶ方が向いている。ただ、本は分からないところを別の言葉では補ってくれないので、ネットの併用、別本と照らし合わせながらという読み方になる。
ー イオンとは閉殻になるために電子をやり取りした結果できたもので、陽イオンと陰イオンが結合したものがイオン結合だというお話をしました。しかし、水素や塩素は耳やCl2という分子の形で存在します。これはイオン結合の考え方では説明できません。しかし、H2やCl2が安定に存在しているということは、HやCIは閉殻になっているはずです。この矛盾をうまく説明できるのが、共有結合という考え方です。
ー では1013hPaのもとで、水の温度が100°Cで沸騰しているとき、100とに温めたショ糖を加えたらどうなるでしょうか。温度は100°のままですが、蒸気圧降下がおこるので蒸気圧が1013hPaから下がり、沸騰は止まります。
これを再び沸騰させるには、下がった蒸気圧を 1013hPaに上げなくてはいけないので、温度を100°Cよりも上昇させなくてはいけません。このように、液体に不揮発性の物質を溶かすと、完の液体に比べて沸点が高くなる現象が沸点上昇です。
沸騰しているスープは塩やアミノ酸などが溶け込んでいるため、沸点上昇により100°C以上になっています。そのため皮膚についたときに、熱湯のときよりもひどいやけどになりやすいのです。
ー 硫黄Sの単体は黄色い粉末で、黒色火薬の原料として大かせない物質です。中国大陸には火山がほとんどないので、火山国の日本は硫黄を中国に輸出してきました。朝鮮戦争のときに硫黄の値段が高騰し、黄色いダイヤといわれ、国内の硫黄鉱山は大いに賑わいました。しかし現在では、石油を精製する過程で不純物として含まれる硫黄を取り出す技術が完成したので、国内の硫黄鉱山は採算が合わなくなってすべて閉山してしまいました。硫黄の単体には斜方硫黄(黄色い八面体の結晶、2つのピラミッドの底面を合わせた形)、単斜硫黄(黄色い針状の結晶)、ゴム状硫黄(その名の通り黒いゴム状の固体)の3種類の同素体が存在します。室温では斜方硫黄が安定ですが、加熱して温度を上げると斜方硫黄→単斜硫黄→黒い液体状の硫黄と変化していき、黒い液体の状態から急冷するとゴム状硫黄になります。単斜硫黄もゴム状硫黄も、室温に放置しておくと斜方硫黄に変化します。
ー 市販の硬水では、硬度が1000を超えるものもありますと多く含む水が、硬度が高いほど体内に吸収されにくくなるので、体質によってはおなかを下してしまう人もいます(便秘気味の人には効果があるともいえるので、硬水を好んで飲む人もいます)。硬水には他にも欠点があり、加熱すると、溶け込んでいる炭酸水素イオンが炭酸イオンとなって沈殿します。やかんや電気ポットを長い間使っていると、白い粉状のものが内部につきますが、これは水に溶け込んでいたカルシウムイオンが炭酸カルシウムとなって析出したライムスケールというものです。こすってもなかなか落ちませんが、炭酸カルシウムは酸に溶けるので、お酢やクエン酸など酸で洗うときれいに落ちます。
Posted by ブクログ
化学系Podcastを聴くようになってから、基礎知識をつけた方が楽しめるのではと思い、高校化学の復習という渡に船なタイトルを発見し挑戦。
これでも選択は化学を選んで大学受験を乗り越えた身分ですが、本当にちんぷんかんぷんなゼロベースからの知識習得でございました。
どうも専門用語は覚えてるのが不得手ですが、同系統の書籍を通して断続的に触れていけば定着してくれるかなーと淡い期待を持っております。
化学式と分子や特に高分子の名前が横文字で、しかし文章で辛抱強く容易な表現や具体例を引いてくれていて、ギリギリのところで前に進んで行きました。プラスチックやタンパク質など日々触れている言葉の本質を理解するのは重要で、そのとっかかりとして真摯に向き合っていきます。