あらすじ
聖徳太子が送った隋への国書、「シナ絶対論」をめぐる江戸・漢学者の論争、近現代以降の幾度の戦争……。靖国参拝問題や尖閣諸島など、激動の予感がこれからも漂う時代に、「反日」と「覇権主義」をふりかざす隣国と、日本はどう向き合うべきなのか?本書は保守論客の第一人者である著者が、「日本文明とシナ文明は明確に異なる」という前提に基づき、1500年にわたる歴史と交流を繙きながら“両国のあるべき関係”を説いた渾身の論考。「神道を守り抜けば、日本人は文明の誇りを維持できる」「漢文に翻訳されなかった大和言葉」「『何が何でもシナが尊い』とされた時期」「シナをめぐる日米の対立」「コミンテルンの赤い魔手」「盧溝橋事件の真相」など、“適切な距離感”が急速に薄れてしまった日本人が、常に不安定な大国の歴史的背景を自信と確信をもって理解するための必読の内容だ。過去は未来へと繋がっており、すべては正しい歴史認識から始まる。
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Posted by ブクログ
日本文明とシナ文明は異なる、その根本にあるのは神道。中国という言葉は自分にとって最も大切な国という意味で、日本人が日本を意味する言葉として使うこともあった。酪や蜜に印欧語との関連性が指摘され、周は西方との交流があったと思われる。三国志の時代が終わり漢が滅んだ後は人口の8割が消えたとのことで、これ以降のシナには断絶があるとする。日本民族の祖先は騎馬民族説は古事記等に馬の伝承がなく無理がある。頼山陽の日本政記が広く読まれ日本人に日本人意識を持たせた。神話まで繋がる皇室の方。そういった話のあとは中村粲氏による大東亜戦争への道をテキストとした日清戦争から第二次大戦までの日本史について。この本を読んでみて、東方へ拡大を続けるロシアの脅威や朝鮮や清との関係の難しさ、中華民国との摩擦、ブロック経済に移行し不穏さを増す国際社会などに関して、言葉として耳にしていたのがだいぶ実感を持てるようになった。