あらすじ
たまたま見つけた引っ越し先はお寺の境内に建つ小さなマンションだった――。都心部なのに日当たり風通しともに良好、周りはお墓だから静かで緑も多くて環境抜群。こうして始まった著者と子ども三人の「寺暮らし」。東京の古い寺町の四季折々の風景、そしてそこに暮らす人々との出会いとさりげない交流。無駄なく無理なく日々を大切に生きていく。そのことの豊かさを感じさせる傑作エッセイ集。
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Posted by ブクログ
お寺の境内の家に引っ越すところから始まるエッセイ。
少しずつ荷物を運ぶ引っ越しも、新しい机も、新しい景色も、読んでいるだけで心が浮き立つようだった。
急いで読む気になれずにのんびり読んだ。
そこにいる時間が心地よいか、はたまた心身ともに疲弊してしまうかは、かなり大きな問題だと思う。
良い悪いではなく、合う合わないがあるのは家も人も同じなのかもしれない。
もしかしたら自分にはこの家はあまり合わないかもしれないな…とも思ったけれど、それはこの家が悪いということではないから。
ただ長く暮らすことで慣れたり愛着を感じることもあるわけで、そこも同じかもしれない。
そんなことをいろいろ考えて、温かい気持ちになれる素敵なエッセイだった。