あらすじ
誰もが、気持ちのよいコミュニケーションをし、よりよい人間関係を持ちたいと望み、言葉を使う以前から、自分の気持ちや考えを分かってもらいたいと思っています。でも、人は自分たちの自己表現の背景となる知識や経験は、お互いに異なっていますので、分かりやすいことと分かりにくいことがあり、誰もがすぐ理解し合えるとは限らないのです。本書は理解できないのは自分のせいでも、相手のせいでもなく、それは当たり前だと気づかせてくれます。本書で説明する「アサーション」は、違いを認め、気持ちのよいコミュニケーションを進めるための考え方とスキルです。アサーションを理解すれば、率直なコミュニケーションがそれほど難しいことではなく、自己表現に躊躇したり、誤解されることに恐れを抱いたりはしません。自分の気持ちをきちんと伝える基本を図解でわかりやすく解説し、素晴らしい人間関係を作る方法を紹介します。
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Posted by ブクログ
人間関係の持ち方には、自分のことだけ考えて他者を踏みにじるやり方(攻撃的)、自分よりも他者を常に優先し、自分のことを後回しにするやり方(非主張的)と自分のことをまず考えるが他者にも配慮するやり方(アサーティブ)がある。一見、非主張的は、相手のことを第一に考える無償の愛のように美徳のように見えるが、自信のなさや不安が根底にあり、卑屈な気持ちから行われた場合は、モヤモヤが残り、相手に対して自分はこんなにしているのにと不満を募らせることになる。アサーション、自分がやりたいことをいう権利は人権として許されているし、その提案を相手が受け入れるのも相手次第だし、別の提案を出す権利もある。相手に受け入れやすい表現で自分の意見を伝え、相手の意見も理解しようとしながら、より良い状態へ持っていけるようになりたいものである。
基本的には、他者は背景や状態が異なるため、同じ言葉を聞いても同じとらえ方はできず、分かり合えること自体は奇跡だと思い、丁寧に伝えること、半分伝わればOKだと思い、その中でより良い状態を作っていくくらいに考え、誤解による怒りをなくしていきたい。
Posted by ブクログ
【この本から学んだこと】
・アサーションとは、自他の権利を侵さない自己表現
・相手の心の中で何が起こるかは、相手の自由であることを前提とする
・人間関係のもち方には、攻撃的、非主張的、アサーティブの3種類がある
・受け取り方は相手の自由。自分の気持ちを適切に伝えることに全力を注ぐこと先決。
・相手に脅威を与えずに伝えることが、自分らしさの表現
・選択は自由。しかし失敗には責任を持つ権利がある。
・アサーションしない権利を使うこともできる。しかしその場合は相手を恨まないこと。
・芝生を見て「綺麗だね」という人と、「あそこに1本雑草がある」という人とでは、どちらが幸せだと思いますか。
・過去と他人は変えられない。変わったとしても、それは本人の意思で変わったのであって、あなたが相手を変えたことにはならない。
【考えたこと】
・今私のアサーション度の現状は10/20
・自分は相手によって大きく自己表現の形式が変わってしまう
・私は小学生の頃はアサーションができていた。当時はそんな自分が好きでいられた(当時はだれとでも仲良くできたし、レクリエーション係を担当するようなキャラクターだった)。
誰かと意見が異なった場合、素直に伝えた方が、お互いの理解が深まってより良い状況になると考えていた。
大人になり、なんでも我慢することが美徳だと考えるようになってしまった。
(飲食店で注文通りの品と取り替えてもらえないか確認する時をイメージしたら、自身でも納得できた)
・自分の中で当然と考えていたたくさんの「〜ねばならない」が間違いであると気付かされた
・私は全然器用でないのに、だからこそ常に完璧でなければ、何でもうまくこなさなければ認めてもらえないと思っている。ちゃんとできない自分が許せない。
Posted by ブクログ
アサーショントレーニングやDESC法などうつ病治療にも用いられている考え方が図解や例を交えてわかりやすく説明している。
実際に対人関係に使ってみないとできるようにはならないがそのきっかけにはなる1冊だと思う。
相手の気持ちも尊重しつつ、自分の気持ちも伝える。相手も自分もOKというある意味平等な考え方を持ちつつ、きちんと気持ちを伝えるための方法が書いてあった。
人によっては感じ方はさまざま。自分の感じ方をまず考え、そこを見つめることで適切に表現する。自分はを主語に責任を持って自由に生きていきたいと思えた1冊であった。