あらすじ
シーナワールド最高傑作の「新装版」。
戦慄せよ! この「未来」に驚愕せよ! この「世界」に
想像せよ! この「物語の背景」を壮絶な戦争が終わりを告げてから、二十年近くが経過した地球。
都市や道路は破壊され、化学兵器や放射能に汚染された海や森には、異体進化した危険生物たちが蠢動する。
この文明も国家も崩壊した終末世界で、物資と食料を狙い跳梁跋扈する組織略奪団や「北政府」と呼ばれる謎の勢力と闘いながら、たくましく生きる男たちがいた――。
シーナワールドの真骨頂ともいうべき、独特の言語感覚によって描きだされた圧倒的世界観は、一九九○年の単行本発売と同時に、世間を震撼させた。
その傑作SF小説が二十年以上の時を経て、「新装版」で復活!
(底本2013年11月発売作品)
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Posted by ブクログ
著者とはアウトドアを趣味にしている頃に野田知佑氏つながりで出会った作家だ。ただし著作は『わしらは怪しい探検隊』1冊しかもっていなかった。現実世界のどこにもない地理的背景の地名と、同じように有り得ない人名。核戦争と思われる戦後の荒廃した世界というのはステレオタイプだが、飽きることなく読み進めることができた。油泥の海に出帆した島田倉庫の行く末が気になるな~
Posted by ブクログ
椎名誠のエッセイを中心に読んでいたので、本作、名作の誉れは高かったですが読んだと事無かった。30年ほど前に「アド・バード」を傑作だ!と興奮して読んだ割には薄情だなと自分でも思います。
椎名誠特有の擬音や描写が効いており、陰鬱陰惨な世界観にどこかディフォルメされた空気がマッチして、松本大洋のスチームパンクの世界のようなワクワクを感じさせます。
特に九足歩行機と巨大カミツキウオの格闘シーンはハートを鷲掴みされました。
Posted by ブクログ
名十年ぶりかで、再読。
相変わらずおもしろい。今のアニメ技術で映画化したら受けそうだなと思った。
北政府って、北〇鮮・・・んー預言書にならないことを祈ります。
Posted by ブクログ
新装版が出たのを機に再読。
終末の地球のその後に生きるたくましい人々は、野生児・椎名誠の筆によって、初めて血肉を持っていきいきと動きだす。
大きな盛り上がりがあるわけではないが、どーんと気持ちのよい小説だ。