あらすじ
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名著復刊! 考える喜びをあなたに! 平行線とは同じ平面にあって互いに交わらない二直線のことである。では、この平行線はどう見えるだろう? 東西にまっすぐに延びた線路――この平行な二直線は地平線の一点に集まって見える。東を見ても西を見ても……。それでは平行線とは二つの無限遠点で交わっている直線なのだろうか? (ブルーバックス・2014年8月刊)
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Posted by ブクログ
非ユークリッド幾何の創始に関わったルジャンドル,ガウス,ボヤイ,ロバチェフスキー,リーマン,クラインの歴史に詳しい。またユークリッド幾何と非ユークリッド幾何を行き来するための思考実験が盛り込まれている。読みやすい文体ではあるが内容は高度。
Posted by ブクログ
「触覚的直線とか触覚的平面と、視覚的直線と視覚的平面とがあって、古代ギリシャ人と現代人の認識の大きな違いのひとつだ」ってとこ痺れた!!
そんなんが数学の本に書いてあるなんてね
こんなの、逆に数学者にしか言えないよね
「定規で書いたものと実物とはどう関わり合いがあるかわからない」
「思考実験と、実際のものを見たときと、見たものを画に描いたのと、それぞれ違う」
この辺も痺れるねー
「幾何は図形を動かす動かし方によって決まる」
なるほど、これも補足しようがないほどその通りだ
極め付けが、
「矛盾がないことをどうやって示すのだ、という数学的基礎論に辿り着く」
ガウスが平行線の無限遠を見つめながら、そもそも整数に矛盾がないことを認められない、だなんて、その数学的倫理観の高さにも痺れる!
そして、ユークリッド幾何学がただの幾何学のひとつのバリエーションでしかなくなり、非ユークリッドな幾何学を見つけるときの飛躍が、不完全性定理の景色だ
こんなこと、どうして今日までら知らなかったのだろう