あらすじ
プロの夢と現実を肌で知る男の物語。衣笠祥雄、達川光男、大野豊、三村敏之、池谷公二郎、川口和久、高橋慶彦、長嶋清幸、正田耕三、金城基泰……無名の選手を発掘する目利きの男。広島カープの黄金時代に貢献し、のち大洋、オリックス、日本ハムで40年以上のキャリアを重ねるスカウト木庭教(きにわさとし)。プロ野球を陰で支える男の愛すべきドラマ。
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Posted by ブクログ
広島の名スカウト木庭教さんの伝記のような一冊。プロ野球ファンならぜひ読んでもらいたい本です。広島カープは資金が苦しい中で将来有望な選手をどのように発掘していたのか?よくわかります。
それにしてもイチローの時に地元ドラゴンズがノーマークでスカウト陣が咎められたのは苦い過去ですね…
Posted by ブクログ
一人のスカウトの人生をたどっていったことで書かれた作品。スカウトの裏側を暴く! みたいな下世話な感じはしない。プロ野球界というものをスカウトという裏側の視線から描写したという感想。一般人が知る野球はいわゆる試合だけなわけだが、実際、2,3時間の試合なんてものはプロ野球界のほんの一部。海面上から顔を出した氷山のほんの一部みたいなもの。彼らにとっては24時間すべてがプロ野球であり、半生そのものがプロ野球だったりするのだ。
プロ野球チームを構成するのは人間であって、人間の魂のぶつかり合いは避けられない。どうもゲームなんかで淡々とデータだけでチーム構成しようとしているのとはかけ離れているあまりにも人間くさい世界なのだった。本当に泥臭い世界。