あらすじ
18歳のエレンは兄ゴードンのようにオックスフォードで勉強する夢があった。しかし女性は入学できない時代。なんとか叔母の助力で、オックスフォード大学近くにある女学校に入ることになった。街に着いた日、エレンは苦学生らしい親切な青年ジムに出会い、この後の生活に期待を抱く。だが、女学校は単なる花嫁学校でしかなく、失望した彼女は学校に馴染めずにいた。ある日、兄の頼みで大学の授業を受けることになり、エレンは嫌々ながら男装をする…。リージェンシー・ロマンスの女王が贈る青春物語。
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Posted by ブクログ
カーラ・ケリーのロマンス小説。
ロマンスといっても、かなり大人しい方(笑)
18歳のエレンは、兄のゴードンよりも勉強家で、兄のようにオックスフォード大学へ通いたいという憧れを抱いていました。
しかし、19世紀当時のイギリスでは、女性がオックスフォードへは入れない。
その近くの女学校に入ることになり、期待していましたが、実態は花嫁学校とわかって、がっかり。
街でたまたま出会ったジムという青年に、好感を抱くのですが。
そんな時、兄の頼みで、代わりに授業を受けることになり、男装して大学へ。
身長が違うが、顔はかなり似ているのだった。
偽装だが授業を受け、自分の意見も認められる経験に喜ぶエレン。
一方、苦学生だと思ったジムは何かと助けてくれたのだが、その正体を知り‥
コミカルさもあり、夢のある経験で、するりとハッピーエンドにすることも可能な話。
ところが、ずいぶん現実味を帯びた苦みある展開になっていく。
ロマンスではあるのですけどね。
元気な少女が世間知らずを自覚し、落ち着いていく。
丁寧に描かれているので、好感は持てますが。やや謎(笑)