【感想・ネタバレ】BOSS 堂場瞬一スポーツ小説コレクションのレビュー

あらすじ

メジャーリーグベースボール(MLB)のナショナル・リーグに所属するニューヨーク・メッツは、低迷が続いていた。テコ入れのため、ゼネラルマネージャー(GM)に、日本人の高岡脩二が大抜擢される。39歳の彼はそれまで、メジャーの数チームで編成を担当しており、その手腕をかわれて、日本人で初めてGMに起用されたのだ。「勝つ野球」のため、高岡は大胆なトレードを敢行。出塁率を重視する“スモール・ベースボール”で好発進したメッツを迎え撃つのは、高岡のかつての師で、アトランタ・ブレーブスの老練GM、70歳になるアーノルド・ウィーバーだった。グラウンドの裏側で組織(チーム)を率いる対照的な二人のBOSS。その熱い駆け引きの行方は? 日本人初のGMによるメジャー制覇は実現するのか――。野球小説であると同時に、様々なビジネスシーンで応用可能なリーダー論としても堪能できる傑作長編!

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Posted by ブクログ

ネタバレ

大谷翔平選手のドジャースの試合を見ていたら触発されて読みたくなった一冊。ただし、メジャーリーグの中でも、ゼネラルマネージャー(GM)を主役にした話。最初はあらすじを読まずに読み始めたので、2人のGMの視点を行ったり来たりしたので、少しのめり込むのに時間は要したが、のめり込んでからは一気読み。今の社会、人の心を大事に進める、リーダー論としても面白い一冊だった。スポーツが好きなのもあるが、読後感も爽快で、次にすぐ本を手に取り、何か読みたい気持ちにさせられた。

あの映画を思い出した、『マネーボール』。

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2025年10月29日

Posted by ブクログ

ネタバレ

日米のジェネラル・マネジャーの違いを的確に表現した秀作。マッシー村上がシングルAからジャイアンツに昇格して約半世紀、野茂英雄がLAに飛び立って20年。日本人がMLBでプレイすることなど珍しくも何ともなくなった今だけに、次に期待したいのは日本人監督、そして日本人ジェネラル・マネジャーの登場だろう。未だ実現していない「日本人GM」という主人公を置くことで、読む者の感情移入を誘う仕掛けが心憎い。

また、日米で"GM"と同じ名前で称される職業でも、役割が全然異なるということはしばしば報道される内容で、この小説ではMLBのGMの栄光と悲哀をうまく表現している。ストーリー展開も、最後にどんでん返しをいくつも用意していて、僕を決して飽きさせなかった。

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2021年03月28日

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