あらすじ
メジャーリーグベースボール(MLB)のナショナル・リーグに所属するニューヨーク・メッツは、低迷が続いていた。テコ入れのため、ゼネラルマネージャー(GM)に、日本人の高岡脩二が大抜擢される。39歳の彼はそれまで、メジャーの数チームで編成を担当しており、その手腕をかわれて、日本人で初めてGMに起用されたのだ。「勝つ野球」のため、高岡は大胆なトレードを敢行。出塁率を重視する“スモール・ベースボール”で好発進したメッツを迎え撃つのは、高岡のかつての師で、アトランタ・ブレーブスの老練GM、70歳になるアーノルド・ウィーバーだった。グラウンドの裏側で組織(チーム)を率いる対照的な二人のBOSS。その熱い駆け引きの行方は? 日本人初のGMによるメジャー制覇は実現するのか――。野球小説であると同時に、様々なビジネスシーンで応用可能なリーダー論としても堪能できる傑作長編!
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Posted by ブクログ
MLBでは2020年11月にマイアミ·マーリンズで女性GMが誕生。2021年には日本人メジャーリーガーがMVPを獲得!
フィクションのような話が現実になってきています。
次は日本人GM!というのは実現するのか?
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組織の中で、如何にして人心を掌握して行けば良いのか?そんな視点のビジネス書としても面白い。
読者として、高岡氏の行動を評価すれば、「ああ、ダメだよそれは」と思えるのだが、現実の世界で、自分は本当に同じことをやっていないと言い切れるだろうか?
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米メジャーリーグの2人のGMが主人公。
新進気鋭の若手日本人GM VS 老獪なベテランアメリカ人GM。
この両者の対比がナカナカ面白い。
各章が、この両者へのインタビューっぽい文章で始まる仕掛けもナカナカ秀逸。
堂場氏のスポーツ小説にハズレなし、であります。今のところ。
Posted by ブクログ
大谷翔平選手のドジャースの試合を見ていたら触発されて読みたくなった一冊。ただし、メジャーリーグの中でも、ゼネラルマネージャー(GM)を主役にした話。最初はあらすじを読まずに読み始めたので、2人のGMの視点を行ったり来たりしたので、少しのめり込むのに時間は要したが、のめり込んでからは一気読み。今の社会、人の心を大事に進める、リーダー論としても面白い一冊だった。スポーツが好きなのもあるが、読後感も爽快で、次にすぐ本を手に取り、何か読みたい気持ちにさせられた。
あの映画を思い出した、『マネーボール』。
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メジャー球団のGM。一見、最高の地位に抜擢された若き日本人。悩みながら、迷いながら、スタッフとともに育っていく。その過程は詳しくは描かれないものの、その姿勢が示す。
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日米のジェネラル・マネジャーの違いを的確に表現した秀作。マッシー村上がシングルAからジャイアンツに昇格して約半世紀、野茂英雄がLAに飛び立って20年。日本人がMLBでプレイすることなど珍しくも何ともなくなった今だけに、次に期待したいのは日本人監督、そして日本人ジェネラル・マネジャーの登場だろう。未だ実現していない「日本人GM」という主人公を置くことで、読む者の感情移入を誘う仕掛けが心憎い。
また、日米で"GM"と同じ名前で称される職業でも、役割が全然異なるということはしばしば報道される内容で、この小説ではMLBのGMの栄光と悲哀をうまく表現している。ストーリー展開も、最後にどんでん返しをいくつも用意していて、僕を決して飽きさせなかった。
Posted by ブクログ
爽快!
対照的な2人のGMの駆け引きがたまらない。
わかりやすい話と巧妙な話の進め方に
すっかりひきこまれました。
リーダーはどうあるべきか、
考えさせられます!
Posted by ブクログ
堂場瞬一のスポーツシリーズはいつも楽しく読ませてもらってます。(^^)今回の作品はアメリカのベースボールにおけるGMの役割について分かりやすく描かれており、また日本人がその仕事につくといった展開がより感情移入させます。いや~このシリーズは外れがないな~。
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大リーグのゼネラルマネジャーの話。
二人のゼネラルマネジャーの考えかたは対照的に違う。
人の心を考えること、ヨムことの重要性には共感。
おもしろかった!
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堂場瞬一は警察ものよりスポーツシリーズがいい。大リーグのゼネラルマネージャーを主人公にした本作は組織を引っ張るリーダーの物語だが爽やかな男の戦い方をみせてくれる。大リーグで活躍する日本人も少なくないが、こんなやつがいたらと思わせる。
Posted by ブクログ
アメリカ大リーグを舞台の野球小説で、GM(ゼネラルマネージャ)が主人公という、かつてない切り口のお話。
スモールベースを掲げた新チーム編成で好発進したニューヨーク・メッツだったが、最下位スタートだったアトランタ・ブレーブスの猛追で、最終戦プレーオフの決戦までもつれこむ。
メッツを率いるのは、数字ですべてを計算しつくし、選手を駒だと言い切る若手でしかも日本人。
片やブレーブス率いるのは、経験と直感、人情の機微に通じた老練GM。
巻末の解説に、
ーービジネス書のコーナーにおいてもらいたい本ーー
とあったが、ビジネス書を読み慣れた読者には、ようやくラス前あたりで出てきた、
ーー「人を動かすのは心だ」今さらそんなことに気づいても。ーー
というフレーズが虚しく読めてしまいましたがね。それでも結末は、うまく落としてくれてましたね。
それにしても、ちょうど本書を購入した直後あたりで、中日の落合GMの話があって、タイムリーというか、読むのも「今でしょ!」だったね。落合がどんなGMになるかは、敵ながら見逃せんしね。
(2013/11/4)
Posted by ブクログ
堂場瞬一さんのスポーツ小説シリーズの一つ。他の作品は読んだことありませんが^^;
日本人がメジャーのチームのGMとなり、スモールベースボールを軸にチームを変えていく。その道中を描いた作品。
非常におもしろい。どれくらい忠実なのかわからないけどやっぱりスポーツ系の話はおもしろい。
アメリカにはアメリカの絆というかつながりがあり、やっぱり「外国人」は大変なんだろうなぁ。
他の作品も読んでみたいなぁ
Posted by ブクログ
堂場さんの野球小説はほんま外れがない。
ただ、今回のはすこし爽快感が少なかったように思う。
中盤少し鬱々とした気分にさせられたあとのカタルシスがもうちょっとあればーなとは思った。
いやでも、めっちゃおもしろいんですよ!
また別の設定を期待!
Posted by ブクログ
外れのない堂場さんのスポーツもの。
組織をまとめるのって難しい。ロジックの部分とパッションの部分とその両方が必要なんだろうな。
でも、ロジックだけでも勝ち上がる時は勝ち上がるし、パッションだけでも勝ち上がる時は勝ち上がる。
正解はないんだけど、どちらにせよ、ぶれるのは良くないんだろう。
これ続編はないのかな?
Posted by ブクログ
低迷が続くニューヨーク・メッツのゼネラルマネージャー(GM)に、日本人の高岡脩二が大抜擢された。出塁率を重視する“スモール・ベースボール”で好発進したメッツを迎え撃つのは、高岡のかつての師で、アトランタ・ブレーブスの老練GMアーノルド・ウィーバー。グラウンドの裏側でチームを率いる対照的な二人のBOSS、その熱い駆け引きの行方を描く傑作長編。
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高岡 ニューヨークメッツ シェイスタジアム アトランタブレーブス パスタ ナックル サムライ ドラゴン 40 33 藤本 雨 爪 ゼネラルマネージャー
Posted by ブクログ
野球をそれほど知っている訳ではないので、少し迷ったけれど読んでみました。アメリカ メジャーでゼネラルマネージャーに日本人!! うまくチームを創ることができるのか……
若い人と、老練な人のタイプの違うマネージャーが人柄も仕事ぶりも対照的で面白い。野球をあまり知らなくても、人間関係の保ち方とか次の仕事へのつなぎ方とかの視点で読むこともできる。
Posted by ブクログ
日本人版『マネー・ボール』
本家の『マネー・ボール』では、主人公は成功していますが、
こちらの場合、やっぱり堂場瞬一モノと言う感じで、
一筋縄では行かない結末になっています。
野球を描いた小説で、選手や試合を描いた作品は数多あるが、
ジェネラル・マネージャーを描いた作品は少ないのでは無いだろうか。
そういう意味では、舞台の裏側を見た感じがして、
中々面白いです。