【感想・ネタバレ】声を聴かせてのレビュー

あらすじ

女手一つで娘の奈保子を育てた花江。その奈保子が出産のため里帰りしていた。かつて奈保子には弟がいたが、不慮の事故で亡くなっていた。過去の大きな喪失と、静かに向き合って生きてきた母娘の慟哭を、切なく繊細に描いた表題作。他に、幼稚園で他の子供とうまくやっていけない息子に苛立ち、人間関係に追いつめられていく母の孤独が胸に迫る「ちいさな甲羅」も収録。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

『ちいさな甲羅』あの頃を思い出し胸がいたむ。
一番に子どもの心配をしてあげたいのにママ友の視線、仲間はずれを気にしていた。過ぎ去ってみたらママ友との付き合いは私はあれ以来無いけど、あの頃は世界があの小さな世界しかなくて、夫は忙しく話を聞いてくれない、ワンオペで疲れ切ってた。ママ友で悩む方が読んでたら、ぜひ自分の子どもファーストで突き進んでほしい。本当に読めば読むほど朝比奈さん上手い!

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2025年08月28日

Posted by ブクログ

ネタバレ

主人公たちは、自分で心のモヤモヤを乗り越えて次のステップへと踏み出しているけれど
ボスママにしたって、娘が受けたいじめにしたって、何一つ解決はしていないので、こちら側にはモヤモヤが残ってしまった。
そういうところが現実的だなと思う。

子供への思いが1人の人間の生き方、考え方まで変えてしまうことがあると思うと、少し怖いなとも思う。

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2024年11月13日

Posted by ブクログ

ネタバレ

二編とも母親が主人公なので気持ちの変動が大きかった。特に「ちいさな甲羅」は、主人公と同じく幼稚園児の息子がいるのでタケが意地悪されたり暴力をふるわれるシーンはギュッと胸がつまる。我が子を守るのは最優先だけれど、一種の危うさが付き纏うママ友関係に追いつめられ弱っていく栄子の気持ちは同情できる部分もあるなぁ。
「いくよ。げきもやんなきゃならないし」と毅然と幼稚園に行く意志を示すタケ、過去のいじめの被害をカラッと母親に告白する表題作の奈保子、子どもの中に育っている生きる強さの芽への確かな信頼を感じた作品だった。

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2021年04月21日

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