あらすじ
――ねえ、キスしよっか。そう言って僕をからかってきた彼女は、しばらくして僕の前から消えてしまった。 図書館にバニーガールは棲息していない。その常識を覆し、梓川咲太は野生のバニーガールに出会った。しかも彼女はただのバニーではない。咲太の高校の上級生にして、活動休止中の人気タレント桜島麻衣先輩だったのだ。数日前から彼女の姿が“周囲の人間に見えない”という事象が起こり、図書館でその検証をしていたという。咲太は麻衣に協力する名目で彼女とお近づきになるが――? 海と空に囲まれた町で、僕と彼女の恋にまつわる物語が始まる。
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図書館に行くと、そこにはバニーガールがいた。それも、とっておきで美人な先輩の。
不思議に思った主人公の咲太がバニーガールになっていた本人、麻衣に学校で確認するととある理由が…。
この『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』から始まる「青春ブタ野郎シリーズ」は、ちょっと不思議なことが起こる世界が描かれています。
キーワードは「青春」。
皆さんが過ごしてきた青春はどんなものだったでしょうか。悩みながら生き抜いてきた青春。部活に明け暮れた青春。恋焦がれた青春。いろいろあると思います。この小説に出てくる主人公たちも例外ではありません。悩み、ときには人とぶつかりながら前に進んでいく。そして、不思議なことのその先には、ありきたりじゃない日常と、涙なしでは読み進められない大きな感動が待っています。
もう一つ、外せないのはメインヒロインである麻衣さんの可愛さ。世の中を達観したように見えて、全くそんなことのない普通の女子高生。主人公より年上ということもあり、先輩らしく振る舞いますが、その合間のふとした瞬間に出る可愛さには誰もが引き込まれてしまいそう。是非読んでみてください!
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このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
点数を付けること自体おこがましい事かもしれないのであるが、この作品は100点満点中2兆点、某作品の例に倣えば「100万点」である。もはや点数を付けるという事自体が無意味と思われる程に圧倒的、そして絶対的と言い切れる程に高評価である。
作品のあらすじであるとか、(文学上の?)講評であるとか、登場人物が魅力的(例えば双葉理央に「ブタ野郎」と言われたい)であるとか、それらは既に多く語られており、あえて私が触れるのは無意味かと思われるのでそこには触れずに、私がこの作品のどこを評価し、そして何故オススメしたいかを書いていきたいと思う。
書いていくにあたって、私は学問としての哲学を学んでいるわけでは無いので、講学上の哲学とは少し違うこと、間違っている可能性があること、そして少しのネタバレがあることについて予め断っておきたい。
*****
個人的な哲学、世界観の話で申し訳無いのだが、この作品に出会うまで、私が持つ世界感というものは
「「私」が認識していないもの(事物)は、存在していない(ものと同意である)。」
「唯一認識し得る「私」が観測しているものこそ世界だ」
という独我論的(あるいは唯心論的)なものであった。
そもそも、これを強く感じるようになったのは、中学生時分に「死」や「死後」について考えており、その最中に『涼宮ハルヒ』シリーズを読み(アニメを観て)、作中に出てくる「人間原理」がそれらの答え(「観測者である「私」の死とはすなわち、世界の終わり」)から来ているのであるのだが、以降10年来この独我論的な世界観(個人の哲学)によって私の思考は定義づけられてきた。
しかし、この作品においては、思春期症候群に罹った桜島麻衣に対する認識は一度消失しても存在そのものは消えず、桜島麻衣を再認識した梓川咲太によって再度全人類にその存在が再び認識せられるというように、事物の存在は観測している人の認識に関わらず、事物は認識の消滅によって(認識可能な)世界(あるいは、桜島麻衣という固有の時間が(認識可能な)共有している時間)から切り離されながらも存在していたのであった。
一般的(?)な考えであれば、事物の存在は認識しようがしまいが、存在しているものと扱われるのかもしれないのであるが、先述の通り
「誰にも認識してもらえなければ、この世に存在していないのと同じ」(p.268)
のような、「私」(観測者)の認識が事物の存在を定めるという哲学・世界感であったため、この存在の絶対性という概念は非常に衝撃的であった。『涼宮ハルヒ』で「人間原理」を知り、「私=世界」であると感じた時と同じぐらいの衝撃度合いであった。
このインパクトはおそらくそういった私個人の歴史的背景や哲学・世界観からくるものであり、読んだ人間が必ずそうなる(自分以外の人間がそう思う)とはよもや思わないし、また作者の鴨志田一さんはどこまで意識されていたかは定かではないが、個人の哲学や世界観を変える(影響を与える)だけのポテンシャルがある作品であり、現に私がそうであったと主張し、故にこの作品を評価し、強く勧める所存である。
記憶を消して読みたい作品
小説が苦手な方でも読みやすいです登場人物の言葉選びにも注目 物語は主人公 梓川咲太が図書館で野生のバニーガールと出会うところから始まる咲太が見たバニーガールは全国的に有名な活動停止中の女優であり咲太と同じ学校を通っている1個上の先輩桜島麻衣だ 普通の人がそんな大物女優が図書館でバニーガールになっているのを見たら2度見するであろう だがその麻衣の姿は咲太にしか見えていない この不可解な状況を梓川咲太はどういうものかを知っていた それは【思春期症候群】である
咲太は思春期症候群と馴染みがあったためすぐ結論に辿り着いた 最初麻衣はいつも人の視線に囲まれてるから喜んでいたが 麻衣は他人から姿が見えなくなるだけではなく存在そのものを忘れられるようになっていた... ここまでにしとこうかなこれでもいいすぎた感があるもんね
Posted by ブクログ
掴み、起承転結が完璧な作品。
登場人物達の会話も軽妙で心地良い。
日常に中に非日常を混ぜ込むのがこの手のライトノベルとしては定番だが、事件の発生から解決、そう思わせての更なる事件、という読者の予想をいい意味で裏切る展開というのはやはり読後感が素晴らしい。
特に麻依の存在を母親が認識できない、というシーン。ここが作中の大きなターニングになっている。ここがあり、ここからの咲太の奮闘があるからこそ読後の爽快感があるのだろう。
Posted by ブクログ
アニメを見ていて面白かったから気になっていました
職場の方とアニメの話になり持ってるとの事でお借りし初読み!
湘南エリア個人的には好きな場所なので、それらが舞台なのは嬉しい
そして、悩みを抱えた少年少女たち
謎の現象が引き起こされる思春期症候群
学生時代に身近にいたら、私は信じてあげられただろうか…
多分無理かなぁ
そう考えると咲太君の周囲にはちゃんと信じてくれる子達がいるのは良きね
読んでいて、咲太君の行動力に私がつい照れてしまった
みんなの前で愛を叫ぶなんて大胆!若いって羨ましい!笑
麻衣先輩も強気だけどついつい照れてしまうような所がとても可愛らしくて…きゅん
続きもお借りして読むのが楽しみ