あらすじ
「誰でもデータサイエンティスト」をテーマに、難しい統計学を駆使したデータ分析を普段使っているエクセルでできるようにする実践的な書籍。「最強」の統計家、西内啓氏の課題解決フレームワークのすべてをこの1冊に収録。データ分析をするための知られざる「3つのセオリー」を明らかにする。
営業、マーケティング、調達・仕入れ、EC部門などビジネス業務上でよくある上司からでたお題を、部下がエクセルを活用したデータ分析で解決策を導き出すケースを例に、具体的な解析の正しい進め方を紹介。誰にでも「価値ある答え」にたどり着くことができる。明日の仕事にすぐ役立つ、エクセルを使ったデータ解析実践書!
『本書が目指すところは、可能な限り短期間で、誰でもデータ分析能力の一端を身につけられるようにすることである。そのため分析に利用するツールは、エクセルというビジネスマンなら誰でも使えるものとし、また現実的なケース設定の下、実際に自分で分析してみることで発見の得られるサンプルデータを用意した。
またそれぞれのケース、サンプルデータの中には統計学の教科書にはあまり書いていない「よく直面する取扱の難しい問題」も含むよう配慮した。正確な分析を行う手法も、精度の高い予測を行う手法もこの世にはいくらでもあるが、まずは最低限「データを分析して何かしらの発見に出会う」という体験をして頂きたい。
おそらくその体験の後なら、途中で読むのを挫折していた統計学の入門書に対してもずいぶん頭に入って来やすいはずである。』
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Posted by ブクログ
[読んだ理由]==================
西内啓氏の著作は他にも読んで、とても腑に落ちやすくて新しいことが多かったので、この本も読んでみたいと思った。
[読んだ後の感想]==============
実際に色んな生データ(出版社のページからダウンロード可能)を使って、
Excelでどういう操作をすれば目的の解析ができるのか全部手順が紹介されてて、
実際にやる際の参考書代わりにできそう。
何か解析したい対象が、既に具体的にある人向きかと思う。
[備忘録]======================
■第一章:統計解析で課題を解決するためのフレームワーク
「はい」「いいえ」で答えられるクローズド・クエスチョンからは、価値ある発見を引き出せない。
問いかける時は、5W1Hのオープンクエスチョンを常に意識する。
仮説を最初に立ててしまうと、直感に反する発見、想像しなかった発見を見逃してしまう
膨大なデータから総当りで何らかの関連性を発見できても、それを活かすのは難しい
「アウトカム」「解析単位」「説明変数」という3つのポイントを決めれば、分析の方針が自然に決まってくる
4W1Hから解析単位を考える:When、Where、Who、What、How
使う手法は自動的に決まる:
説明変数が量的なデータ1つxアウトカムが量的なデータ:(単)回帰分析
説明変数が量的なデータ1つxアウトカムが質的なデータ:ロジスティック回帰
説明変数が質的なデータ1つxアウトカムが量的なデータ:カテゴリごとの平均値の集計とt検定
説明変数が質的なデータ1つxアウトカムが質的なデータ:カテゴリごとの割合の集計とカイ二乗検定
説明変数が複数xアウトカムが量的なデータ:重回帰分析
説明変数が複数xアウトカムが質的なデータ:ロジスティック回帰
■第二章:仕事で使う統計解析(初級編)
・CASE1:和食レストランチェーンの売上高を増やすには?
■第三章:仕事で使う統計解析(実践編)
・CASE2:事務機器販売の営業戦略を立てる
・CASE3:情シスの手助けなしで、顧客行動の分析を行う
・CASE4:画像処理機器の販売台数を予測する
■第四章:進化したエクセル環境を活用して解析を効率化・高度化する