【感想・ネタバレ】東京にオリンピックを呼んだ男~強制収容所入りを拒絶した日系二世の物語~のレビュー

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Posted by ブクログ

第二次世界大戦中のアメリカ籍の日系人の迫害に耐えて生きた苦労がわかる本だ
海賊と呼ばれた男 に勝る 素晴らしいデンキ読み物だ

戦後わずかで復興した祖国日本を見てもらうために東京でオリンピックを開催させるのに票を獲得するのに南米諸国の首脳を訪問 苦労を重ねる米国籍の二世和田氏の活躍ぶりに頭が下がる
東京でオリンピック開催決定で もっと読まれてほしい第二次世界大戦で財産没収などの迫害に会って年老いた一世が安心して老後を送るために達のために私資産を投じて養老園建設なんと素晴らしい人だろう 奥さん正子さんも素晴らしい
日本 オリンピックで金メダルを沢山頼みます

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2013年10月31日

Posted by ブクログ

オリンピックをその土地で開催すると、競技場だけでなく幅広いインフラが整備され新技術が取り込まれたり、人々の心がまとまるので、良いと思っている。最近では以前のような効果は見込まれないのかも知れないが、少なくとも以前の東京オリンピックは経済に勢いをつかせ、人々の心を一つにしたイベントだと思っている。
のオリンピック、知人では準備に携わっている人もおり、普段はあまりスポーツ競技見ないが東京でやるとなると応援したい。

そんな前回のオリンピックを東京に誘致することに多大なる功績を残した和田勇氏の話。日系2世で戦前、戦中、戦後とアメリカで農業をやっていた和田氏、時代の背景とともに志し大きく時代を生き抜いた人生を描く。オリンピックには一見関係無さそうな職業の人だが、縁、志しを持って進み大きな仕事を成し遂げる凄さを思う。
高杉良氏著者の本としてはもう少し牽引力が欲しかった。

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2018年05月04日

Posted by ブクログ

2013年9月8日、朝からテレビやマスコミでは、
「2020年東京オリンピック決定」の報道を流していた。

この時話題を呼んだのが、オールジャパン態勢で挑んだというプレゼン作戦。日本からのプレゼンター、一人一人がそれぞれの想いを精一杯語りかけ、ゼスチャーを使って表現することで、IOC委員たちの心をつかんだといえるだろう。
笑顔と「おもてなし」精神。これが効いたのか、2020年に東京でオリンピックが開催されることとなった。実に1964年の東京オリンピック以来、56年ぶりということだ。

全員一致で取りに行った今回のオリンピック開催地だが、前回の東京オリンピックの時には、戦後の日本でぜひオリンピックをしたいと活動したアメリカ在住の日系二世がいたという。
それがこの作品の主人公、フレッド・和田勇だった。

1949年。アメリカで暮らす日系二世の和田は、商売で成功して社会的にある程度の地位にあった。全米水泳選手権大会に出場する日本の水泳選手たち(当時の世界的スイマー「フジヤマのトビウオ」の名を持つ古橋広之進など)の宿泊所を用意したりと、日米両国の行事に貢献していた。

そんな和田も第2次世界大戦中は、日本との関わりを疑われていた。彼は強制収容所入りを拒絶し、ロサンゼルスから追い出されるように、ユタ州キートリーの農場へ転居する。そこでなれない農業暮らしをしながらも、彼を頼ってくる日本人の面倒をみていた。

戦争が終わり日本の復興も整ってきたころ、和田の胸にはオリンピックを祖国日本で開催したいという想いが強くなり、あちこち奔走するようになった。結果的には、和田の祖国への想いは実を結び、1964年東京オリンピックが開催されたのだ。

半世紀前の東京オリンピック開催の裏には、日系二世の人々の祖国への想いが隠されていたのだと初めて知った。国をあげてのスポーツの祭典だからこそ、この時ばかりは普段あまり見もしない国旗がシンボルとして大空に翻る。選手たちも「国の名誉のため」に、力を振りしぼる。
和田は遠ざかりつつある祖国への愛着を常に感じていたのだろう。
企業家として成功した和田の人生で、特に東京オリンピック関与はクローズアップされている。半世紀前のオリンピック決定には、日系二世が働きかけていたというのだ。

当時の日系二世だからこそ、まだ日本とは近い距離だったが、今ではもう日系何世と言っても、現地の人と変わらないだろう。
「東京でオリンピックを」という想いは、半世紀前だからこその日系人の「郷愁」だったと思う。

考えれば日系人問題も当時はいろいろあったに違いない。
その話ももっと知りたいと思うが、
今はとにかく「2020年のオリンピック決定おめでとう」と言いたい。
関係者のたゆまぬ努力を引き継いで、2020年東京オリンピックで、どんなドラマが待っているのか、今からとても楽しみにしている。

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2017年11月09日

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