あらすじ
全寮制の女学院に暮らすカスミは、同級生でいちばん美しい女の子アヤに憧れの念を抱く。アヤは言った。「私の写真にキスして、十二時になる千分の一秒前に」。そうすれば、同じ呪いにかかることができるから--。
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Posted by ブクログ
映画「劇場版 零」の原作小説。ゲーム「零」とは異なるのだけれど。かなりいろいろなエッセンスは詰め込まれていて、シリーズファンとしてはこれは好みです。
女学校に伝わる「女の子だけがかかる呪い」。それにまつわる不審死事件。儚く危うく、だけど力強い少女たちの物語は美しく、恐ろしく、哀しくて。映画とも多少違うところがあるので、映画を観た人にもお薦め。私はこの小説版のストーリーの方が好きだなあ。メリーさんの存在意義が意外でした。
Posted by ブクログ
ホラーゲームの零〜zero〜シリーズが映画化したもののノベライズ。
原作ファンの立場から言わせてもらうと、あの『零』ではない。あとがきでも書かれてるけど。
とはいえ、全く面白くないわけでもなく、閉鎖された空間から飛び立つ前の少女達が始めたおまじないが怪異をもたらすとか、騒ぎの発端があらゆる意味で特異な美少女だとか恩田さんの作品(特に小夜子とか理瀬シリーズ)が好みなら好きになれるかと思われる。
Posted by ブクログ
大塚英志作品らしいといえばらしい。『夏の教室』『ロリータの温度』だったりとかに連なるものがある。『ピクニックatハンギング・ロック』はやはりこの作品の根底にあり折口信夫の「水の女」なんかがモチーフだったり、『黒鷺死体宅配便』とのリンクというか黒鷺スピンオフな感じも多少したりはするけども楽しめた。