あらすじ
「甘え」を奪われたことが、子供たちに引きこもりや摂食障害などの心の病が増えた原因ではないか。自然な甘えの肯定と他者に「触れる」感覚が、生命力や豊かな人間関係を育むと説く、衝撃の対話。
※本書は、二〇〇四年四月、朝日出版社刊行の単行本を底本とし、終章を加えました。
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Posted by ブクログ
「甘え」と聞くと確かに悪いイメージの方が先に来るが、良い意味での「甘え」がもっと許容される社会であってほしい。読書経験によって自分の感情と言葉とのズレが少なくなった、との記述には大いに同意できる。「ムカつく」にも色々な種類があるが、それを言葉で表現して他者に伝えられないなんて想像するだけでストレスが激しい。
今までは論理的に説明されて納得することがほぼ大多数だったが、本書では抽象的なのに腑に落ちる、本質に直接語りかけてくるような感覚を味わった。
Posted by ブクログ
『「甘え」の構造』(弘文堂)で知られる精神科医の土居健郎と、身体論や教育論の分野で活躍している齋藤孝の共著です。
齋藤は、土居の論じた「甘え」を、ノンバーバルで身体を通じたコミュニケーションの「技」としてとらえなおすことで、その新しい可能性を切り開こうとしています。土居の本も齋藤の本も、これまで何冊か読んだことはあったのですが、両者の議論がこういうかたちで結びつくということには思い至らず、その点ではおもしろく読めました。