【感想・ネタバレ】あの作家の隠れた名作のレビュー

あらすじ

「代表作」ばかりが名作ではない。作家たちが残した、あまり知られていないけれども極めておもしろい作品の数々。そこには、書き手の意外な一面や素顔がちらりと顔をのぞかせることも。裏まで奥まで、丹念に読めば読むほど深まる、小説の愉悦がここにある。異国の人魚に魅入られた皇帝の退廃と耽美の物語(谷崎潤一郎『人魚の嘆き』)、出生の秘密を抱える妹と兄とその友人の秘やかな三角関係(尾崎翠『無風帯より』)、女の片腕と過ごす奇妙な一夜に漂う孤独なフェティシズム(川端康成『片腕』)、女学生の一人語りで綴られる、自己を超越した自意識(太宰治『女生徒』)、冷感症の美女と精神科医の男の艶かしくも知的な駆け引き(三島由紀夫『音楽』)……。その他、夏目漱石、萩原朔太郎、芥川龍之介、宮沢賢治、梶井基次郎、吉行淳之介、多和田葉子と、彩り豊かな作家計12人が勢ぞろい。あなたにとっての名作が、きっと見つかる。[挿画:宇野亜喜良]

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

このページにはネタバレを含むレビューが表示されています

Posted by ブクログ

ネタバレ

[ 内容 ]
「代表作」ばかりが名作ではない。
作家たちが残した数々の小説のなかには、あまり知られていないけれども極めておもしろい作品が存在する。
そこには、作家の意外な一面や素顔がちらりと顔をのぞかせることも。
裏まで奥まで、丹念に読めば読むほど深まる、小説の愉悦がここにある。
夏目漱石、谷崎潤一郎、芥川龍之介、太宰治といった文豪はもちろん、萩原朔太郎、宮沢賢治、近年再評価の進む尾崎翠や、現在活躍する多和田葉子など、彩り豊かな作家十二人が勢ぞろい。
あなたにとっての名作が、きっと見つかる。

[ 目次 ]
進化論を超えて―夏目漱石『趣味の遺伝』
輸入品としての「気分」―谷崎潤一郎『人魚の嘆き』
逆さまから見る世界―萩原朔太郎『猫町』
語り手は「私」ではない―芥川龍之介『蜜柑』
「法」と「道徳」―宮沢賢治『月夜のけだもの』
重ね合わされる秘密―尾崎翠『無風帯から』
淋しいフェティシズム―川端康成『片腕』
眩暈のような自意識―梶井基次郎『泥濘』
自分を超える自分―太宰治『女生徒』
言葉と戯れる恋人たち―吉行淳之介『夕暮まで』〔ほか〕

[ POP ]


[ おすすめ度 ]

☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

[ 関連図書 ]


[ 参考となる書評 ]

0
2011年04月24日

「小説」ランキング