【感想・ネタバレ】老人性うつ 気づかれない心の病のレビュー

あらすじ

日本の高齢者の5%はうつ病と聞いたら、あなたは驚くだろうか?実際、うつ病と躁うつ病で治療を受ける約100万人の患者のうち、60代以上が4割を占める。さらに同じ100万人もの高齢者が、うつ病なのに見過ごされて放置状態というのだ。本書は「老年精神医学」の専門家が、認知症と誤解されがちな“老人性うつ”の実態から早期発見、治療までを解説。「内科の治療にも影響――高齢者が入院すると、2割がうつになる現実」「記憶力の低下――アルツハイマーなのか? 高齢者のうつ病なのか?」「認知症の人のほうがうつになりやすい?――別々に考えるのはNG」「元気がなくなるのは当たり前?――高齢者のうつが見過ごされる理由」「新世代の抗うつ剤が登場するが、精神安定剤が高齢者に使われる場合も」など、若い人や中高年には見られない高齢者特有のうつ症状とは?「おかしいな?」と周りが感じたら、ボケよりも先に老人性うつを疑うべきだ。

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Posted by ブクログ

本書は老人における「うつ」に関するものであるが、それに止まらず老化に伴う人の精神・肉体の変化について多面的に説明している。
「そう言われてみればなろほどねぇ」と思い当たる点が多いほか、10ページに一度ほど笑える記述がある。笑えるのは多分に私の精神構造によるものかもしれないが。
全てのページに3~5箇所ほど太字の部分があり、読みにくいといえば読みにくい。そんなに強調ばかりしてどうするのかとも思うが、後日パラパラっと読み返したときに便利なのかもしれない。

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2012年05月20日

Posted by ブクログ

人間にとって一番辛いことは孤独(誰にも必要とされないこと)だと兼ねてから思っており、老人に訪れる孤独とうつに興味があった。この本は何でもかんでも認知症で片付けるのではなく、老人の多くはうつ病を発症していると述べるものである。ご両親の様子がおかしいなと気になる人や、自分自身が高齢者であり心身の悩みがある方にはぜひ一度読んでいただきたい本。

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2020年05月21日

Posted by ブクログ

これは認知症であり、うつ病ではない、としてうつ病の標準薬SSRIを処方しない担当医に対する理論武装として読んでいる。今の70代は昔の50代、急に呆けた場合は認知症ではなくうつ病を疑うべき、アルツハイマーの周辺症状としてのうつ状態ではなく、アルツハイマー+うつ病と考えるべき、きちんとうつ病を治せば、物忘れは多いが意欲は以前のまま、昔と同じように話せる(これは家族の望むことである)。筆者はうつ病のまま老後を送るのが最大の悲劇、だと言う。胸が痛い。私はその悲劇から母を救えるだろうか。

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2017年07月13日

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