あらすじ
好きにしていいって、冬は言っただろ?
昼は駄菓子店の店番、夜は男娼として暮らす冬。それは他人と関わらず、頼らず生きるため、糧を得るためだけに選んだ生き方。そんな冬の隣家に熊のような大男・神崎が引っ越してくる。昼間から店に入り浸り職業すら不明の男はしかし、人好きする性格でたちまち小さな町の人気者に。冬の作る心の壁もなんなく乗り越え、入り込んでくる神崎。しかし冬が売りをしていると知るや、神崎は自分が冬を買うと言い出す。同性経験はないはずの神崎だが、売りの客にはない思いやりと激しさに気持ちは揺れて――。
紙書籍発売時、フェア用に書き下ろされたSSを完全収録した電子限定特別版!
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Posted by ブクログ
金さんのイラスト目当てにジャケ買いして大正解。
早瀬さんの作品を読むのは、これは初めて。
甘いもの好きのメロン熊、のようで面倒見がいい優しい攻と、
しゃべりたいことはいっぱいあるのに、思っただけで言葉に出す前に
飲み込んじゃう表面上は無口で、生き方不器用な受のロマンス。
攻は何者なのか、そしてなぜこんなに受に対して親身になるのか、
ちょっと謎めいた物語でもある。
でも私は前半部分の、みんなのたまり場になってる駄菓子屋の
のったりした日常の描写がすごく好きだった。
主人公の生い立ちや、売春していることがのちのちそう絡んでくるとは。
後半、のんびりして居心地がいい日常との落差が激しかったこと、
それに受の出生の秘密や母親に捨てられたという心の傷を持つ受に対し
「実は……」説明されるんだけど、若干説明を急ぎすぎた感じで
なんだか納得がいかない感じ。
でも、めでたしめでたしだからいいのかー。
とにかくメロン熊と評される攻がよかったー。体格差バンザイ!
金ひかるさんのp.35とp.81(おにぎり!)とp.121のイラストが好き!
やたら食事シーンがあるので、読んでるとお腹がすく本だった。
焼きこあじを買いに走りそう(笑)。
*
シャレードのフェア小冊子を読んだけど……。
お母さんはどうしたんだ?続編があるの?