あらすじ
人生最後の日々を過ごす老人とその孫娘の静かな同居生活を描く「寝相」。失業中の男、元女番長、なぜか地面を這うようになった小学生が織り成す異色の群像劇「わたしの小春日和」。奇妙な美しさを放つ庭を男女四人の視点で鮮明に描き出す「楽器」(新潮新人賞受賞作)。目を凝らし、耳を澄ませるための三つの物語。瞠目のデビュー作。
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Posted by ブクログ
「寝相」
眠る祖父、引き取った孫。その周囲。
祖父の夢の中では今までの人が集まり、関係性も崩れ、幸せな混沌に。
新人賞受賞作を軽々と凌駕して書名にするに値する傑作。
「わたしの小春日和」
職を辞し妻と別れ実家に戻った男が、色々と観察する。
荒唐無稽さは抑え目。
「楽器」
新潮新人賞受賞作。にして、すでに堂々たる人称の移動が。
宴会の家を取り巻くようにして庭に現れた死人たち、を、死人たちの眼からも描いている?
とにかくこの人みたいな小説を書きたいんだ。再認識。