あらすじ
不安と迷いのなかで、あえて立ち止まる勇気。
100人以上のリーダーとの対話から生まれた
先の見えない時代を生き抜くリーダーシップ論。
いま、あらゆる物事が高速化し、複雑さを増している時代。リーダーたちは変化の波に対抗しようとして「即決しなければ」という焦りにとらわれています。しかし、そのようなときこそ、あえて一度立ち止まり、勇気をもって一歩引き、現実を見つめることで新しい道をひらく、ということを世界のリーダーは実践しています。
○自己認識を築き、目的を明確にする。
○新しいアイデアを探求する。
○挑戦するリスクをとる。
○問いかけ、耳を傾け、統合する。
○内外の現状を疑う。
忙しく、先が見えない時代だからこそ知っておきたい、ビジネスパーソン必須スキルを説く一冊。
★著者が実際にコーチングを行ってきたCEOやチームリーダー、人材育成担当者など、さまざまなリーダーの「立ち止まりの実践」を紹介。
★自分自身を振り返るための【問い】を実践する「立ち止まるポイント1~20」を随所に挿入。
★「立ち止まり」が成果を生む研究事例を多数紹介。
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Posted by ブクログ
変革を起こすリーダーを目指すのであれば読むべき。見た目でわかる能力だけでなく、「立ち止まる」に代表される行動規範が必要なことを豊富な視座で著したものである。また、そういう人たちの生活習慣の共通性についても述べている。
端的に言えば「急がばまわれ」ということである。拙速に結論を求めるよりも、自らの内なる声を聞き真摯に対応する方が結果が良くなるということである。「7つの習慣」でも「刃を研ぐ」という表現で何度も言及している内容である。
この本の存在意義は「立ち止まる」ことの重要性が頭で分かっていても、実際の行動では行き当たりバッタリの残念な人が多いということに尽きる。私もそうなのだが、何らかの活動を行えば本書でいうとのところの「ためらい」の感情が沸き上がってくる。しかし、そこに向き合うことなく、逆に無視して突っ走ってしまうという人は多いのではないだろうか。そこが優れたリーダとそうでない人の分水嶺になるというのが本書の主張である。
自己啓発のとある記事で、朝鏡に向かって「おまえならできる」と言葉をかけるのが良いというものがあった。つまり、本書はそれを仕事全般に広げ、必要なタイミングで実施することを促しているのである。
私の場合、「うまくいかないのでないかという漠然とした不安」があり、他者の言葉に耳を傾けずにいた時期もあった。「ネガティブ」なものに向き合うには抵抗が生じるのだ。その点については、「瞑想」「マインドフルネス」を実践するリーダーがいることや、その効能をうまく伝えている。
最近「立ち止まる」習慣を身につけ生きやすさを感じている私としては、この本はおすすめである。