【感想・ネタバレ】準急ながらのレビュー

あらすじ

はたして、奇怪な殺人事件を解く鍵はどこにあるのか? 雪深き北海道・月寒で瀕死の怪我人を助けた海里昭子。その美談が十数年後、新聞に採り上げられた。一方、愛知県・犬山で、経営不振にあった土産物屋店主が何者かに刺殺される事件が。だが驚いたことに、被害者の鈴木武造は、出身地・青森で健在だとの情報が入った!?──一見無関係な事件がダイナミックに絡みあう。そして、鬼貫警部を悩ませる鉄壁のアリバイ!

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Posted by ブクログ

鮎川哲也の長篇ミステリ小説『準急ながら~鬼貫警部事件簿~』を読みました。
『人それを情死と呼ぶ~鬼貫警部事件簿~』に続き、鮎川哲也の作品です。

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はたして、奇怪な殺人事件を解く鍵はどこにあるのか? 雪深き北海道・月寒で瀕死の怪我人を助けた海里昭子。
の美談が十数年後、新聞に採り上げられた。
一方、愛知県・犬山で、経営不振にあった土産物屋店主が何者かに刺殺される事件が。
だが驚いたことに、被害者の鈴木武造は、出身地・青森で健在だとの情報が入った!?
―一見無関係な事件がダイナミックに絡みあう。
そして、鬼貫警部を悩ませるのは鉄壁のアリバイ。
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1966年(昭和41年)に刊行された鬼貫警部シリーズの作品です。

 ■一 昭子の不愉快
 ■二 灯が消える
 ■三 霧のなかの男
 ■四 優雅な師匠
 ■五 尾行
 ■六 アリバイ
 ■七 なぜパイを喰わせたか
 ■エッセイ●鮎川哲也が贖ってくれたもの 西澤保彦(作家)
 ■解説●鮎川哲也と鉄道アリバイ 山前譲(推理小説研究家)

16年前に北海道・月寒で人助けをした海里昭子が、そのことが新聞記事になった後に殺害され、犬山の土産物屋の主人・鈴木武造がこけし詐欺の男に殺害される… さらに被害者の鈴木武造は、出身地・青森で健在であることが確認され、被害者は偽名を使っていたことが判明、、、

警察が捜査を進めるうち、全く無関係と思われた2つの事件が繋がる… そして、2人が16年前に神戸で発生したある殺人事件で偽証をしていたことが明らかになる。

繋がりの見えなかった複数の事件の関係性が徐々に明らかになり、容疑者が絞られていくが、そこには鉄壁のアリバイが立ちはだかる… 前半は、複数の事件がひとつの輪となっていく意外性が愉しめ、後半はアリバイトリックを崩すための仮説と検証を地道の繰り返すという鬼貫警部シリーズらしい展開が愉しめました、、、

列車の時刻表、写真のフィルム… 時代を感じさせる小道具も良いですねー 面白かったです。

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2023年04月14日

Posted by ブクログ

鮎哲お得意のアリバイもの。一見無関係な出来事がひとつの事件に結びついていく過程がスリリング。トリックそのものは単純なものながら、緻密な構成のため、捜査・推理の過程が抜群に面白い。自信満々にアリバイを披露する犯人も可愛いw

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2011年11月23日

Posted by ブクログ

色々と時代を感じさせる話でした。
背景や、描かれ方、文章などなど。ちょっとずつ変わって今に至るんでしょうが、そのシンプルさにちょっとびっくり。特に終わり方とか。
昔の推理小説の方がかなり俯瞰的というか、距離を取って描いている感じがします。新鮮でした。

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2013年01月06日

Posted by ブクログ

アリバイ崩しもの。
ページ数が少ない割に、いろいろとぎっしり詰まっている内容でした。
トリック自体は単純だと思うのですが、刑事たちがあちこちとびまわる前半と、仮説を立てては消し、鬼貫警部が黙々と思考する後半という展開が動と静で楽しかったです。


隕石事故だとかこけしだとか、なんだか不思議なアイテムが登場していた気がします。
晴れて結ばれる男女など、事件と直接関係のないことが妙に印象に残っています。

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2011年08月24日

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